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第三十九話 公開


「君は俺のことを1ラウンド目で騙せなかった時点で詰んでいたんだ。これから先、君は死への一本道を走るという選択しか残されていない。残念だがココが君の墓場だ。」


亜久津が喋り終えた時、部屋は静寂に包まれていた。その静寂を破ったのはゲームマスターである河野であった。


「敗者である阿黒様にはデスコイン10枚が付与されます。これにより、1ラウンド目が終了しました。」


両手を高らかにあげて宣言をする。


「ライフイズコインを2ラウンド目に突入します。それでは、ファーストを行ってください。」





川名春吉はモニターを見て絶望していた。それは、阿黒賢一のトリックを見破られたからにほかならない。


(やばい。やばい。やばい。阿黒さんの策が見破られた。)


先程のラウンドのセカンドで阿黒賢一が0を選んだことに驚き、それが罠になって勝利するという川名の考えは亜久津により、壊されてしまったのだ。


(これによって、阿黒さんはデスコイン10枚を付与されて、実質的なライフコインの枚数は89枚。対して亜久津のライフコインの枚数は98枚。たったの1ラウンドだけで9枚もの差をつけられた。しかも、亜久津は10コイン賭けたと宣言した。どうすればいいんだ。)





「ファーストが完了致しましたので、オープンしていきます。」


河野は再び背後のモニターに手を向けた。


阿黒賢一:1

亜久津成義:1


先程の言動とは裏腹に阿久津がファーストで賭けたライフコインの枚数は1枚であった。


「なんと、先程亜久津様が宣言していた10枚賭けは嘘であったのか。これから、どのような展開になるか楽しみですね。それでは、セカンドを行ってください。」


亜久津は手を顎にあてる。


「やはり、こんなブラフにはかからないか。」


「こんなブラフじゃ俺のことは騙せないよ。」


阿黒賢一は一瞬だけ視線をタブレットに向ける。


「亜久津さんは前回のゲームを見て、俺のことを調べてくれたんだよね。」


「そうだ。だから、君の策は見破られ、君はこのゲームに敗北する。」


「俺のことなんか知らない方が良いと思うよ……。知っちゃったら死んじゃうから。」


そう言う阿黒賢一の瞳は不気味な程に暗かった。


「まぁ、そんなことはいいや。前回のゲームを見てくれいたなら、この光景を見たのとあるでしょ?」


阿黒賢一は自身のタブレットを持ち、タブレットの画面を亜久津に見えるように公開する。


その画面には、Life coinの場所に98、death coinの場所に10、firstの場所に1、そして、タブレットには10という数字が入力されていた。


「さぁ、亜久津さん。どうする?」

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