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第十三話 勝者


(馬鹿が、これで僕の勝利は確定した。僕の手札には9と5のカード。そして阿黒賢一が宣言したのは7。おそらく7はゲームマスターがセットしたカードかまだ場には出ていない裏のカードだろう。これによって阿黒賢一がセットしたカードは1か3のどちらかであることがわかった。そして、僕の解答権はまだ二回もある。良くて勝利、悪くてもドローだ。)


「阿黒さんが外しましたので、赤坂さんのターンとなります。」


「僕も1を宣言だ。」


間髪いれずに赤坂晨人は選択をした。


(1か3、少しカマでもかけてみるか。)


「1」


ボソッと、ギリギリ阿黒賢一に聞こえるかどうかの小さな声を発し、阿黒賢一の表情を確かめる。


(少しの動揺が見えた。1の可能性が高いか。)


「君のセットしたカードは1だ。」


再び見ているもの達に緊張がはしる。


「残念。バズレだよ。」


(そうか、ハズレか、あの動揺はわざとか、まぁいい。これで阿黒賢一がセットしたカードがわかった。)


これにより両プレイヤーの宣言できる回数はあと一回となった。


「赤坂さんも外しましたので、阿黒さんのターンとなります。」


(阿黒賢一にはもうあとがない。おそらく1を選択するだろう。)


「また、1を宣言するよ」


そんな赤坂晨人の読み通り阿黒賢一は1を選択した。


「赤坂さんのセットしたカードは、」


またもや見ているもの達に緊張がはしる。


「5だね。」


(チッ。)


赤坂晨人は内心で舌打ちをする。


「正解だ。」


この勝負を見ているもの達から歓声が上がる。


(このゲームは引き分けか。阿黒賢一がここで外していれば勝っていたというのに。運の良い奴だな。)


「阿黒さんが赤坂さんのカードを当てましたが、まだ赤坂さんの宣言が残っていますので、赤坂さんのターンとなります。」


少し興奮気味の岩田叡山がそう言うと、赤坂晨人の最後のターンとなった。


「1を選択だ。」


当たり前だが、赤坂晨人は一を選択をした。


「君のセットしたカードは3だ。」


消化不良気味に阿黒賢一のセットしたカードを宣言する。


「赤坂さん、」


このゲーム4回目の緊張が見ているもの達にはしる。この次に出てくる言葉によって阿黒賢一の勝利かそれともドローかが決まるからである。


「残念。ハズレだ。」


「は?」


赤坂晨人から間抜けな声があがる。無理もないこのゲームはドローで終わると思っていた赤坂晨人に返ってきた答えは自身の敗北であったのだから。


「「「ウォー!!!!!!!!!!」」」


見ているもの達から絶大な歓声が巻き起こる。


「これにより、『数当て』の勝者は阿黒さんです。」


勝者の宣言をしている叡山ですら興奮でふるえている。


「赤坂さんの奴隷は全て阿黒さんのものとなります。」




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