プロローグ2
2作目の作品になります。
連載開始1週間は毎日投降予定ですが基本的には、火・金の23時に投稿予定です。
稚拙な文章ではございますがお読み頂ければ幸いです。
「アイスランスショット!!!!」
無数の氷の槍が魔物に突き刺さり多くの魔物が地面倒れ伏します。
死肉を貪っていた魔物は声の方を向き威嚇をしとびかかろうとした瞬間、剣が一閃し魔物の首を切り落として行きます。
「殲滅するぞ!!」
鎧を着込んだ男が叫ぶと付き従う8名の兵士も喊声を上げて魔物に斬りかかります。
剣が振るわれるたびに魔物のが切り裂かれ、魔法が乱れ飛び馬車を襲っていた魔物の命を摘み取り追い散らしていった。
「グロール様、どうやら生存者は居ないようです」
付き従う兵士の中でも古株と思われる男が死体を確認しそう声をかけます。
「そうか、遅かったか。 わが領内で犠牲者を出してしまうとは…。」
そう言ってグロールと呼ばれた男は苦々しい顔をし辺りを見回します。
「ハンズ、アイム、馬車の中を確認しろ、ロ二ストは魔石の回収、ボアズは周辺の警戒を!」
そう指示を出した後、グロールは馬車を見て周り、馬車に破損個所が無いか確認をします。
馬は魔物に襲われ死んでいますが、どうやら馬車自体には破損がない事を確認し近くの村へ馬を借りに誰かを走らせようかと思った時、馬車の中を確認していたハンズが声を上げます。
「グロール様、馬車の中…。木箱の中に赤ん坊か!!」
そんな叫び声を聞いたグロールは声のする馬車に走り寄り、ハンズから赤ん坊の入った籠を受け取ります。
「まさか、生き残りが居たとは…。 それにしてもこの赤子は眠っていたから魔物に食い殺されなかったとはいえ、咄嗟に赤子を箱の中に隠すとは、親の愛か…」
そう言って木箱の中から赤ん坊を抱きあげたグロールは産着に縫い込まれた刺繍をみて息をのみます。
「ラル・・・、名前はラルと言うのか…」
「グロール様、その赤子はいかがされるのですか?」
「そうだな、とりあえずは屋敷に連れて帰るしかなかろう、それにこの守り刀、これはどこぞの貴族か豪商の子供という事だろう」
そう言って守り刀を覗き込むと、初めて見る文様が刻まれ、宝石が埋め込まれた短刀が赤子の入った籠に入っています。
「グロール様、とりあえずここは私達が処理を致しますので、ひとまず赤子を連れてお屋敷にお戻りください」
そうロ二ストと呼ばれた古株の兵士が声をかけると、グロールは頷き一人、元来た道を小走りで駆け出します。
「まさか…、いやそんな訳はない、これはただの偶然だ…」
そう呟きながら、グロールは館に急ぎます。
館に戻ると赤子を抱いて戻ってきた主人の姿を見た使用人が一様に驚いた顔をしますが、その深刻そうな顔に声をかけられずにグロールを見送ります。
赤子を抱いたグロールがある部屋の前で立ち止まり勢いよくドアを開けます。
「レーシア、街道で馬車が魔物に襲われた! 酷い有様だったがこの赤子だけが奇跡的に無事だった、スマン、この赤子に乳を与えて貰えないか?」
そう言ってベッドに腰をかけ、沈んだ表情のレーシアと呼ばれた女性に赤子を渡します。
「この子に乳を?」
「そうだ、こんな時、お前に頼むのは酷だと言うのは分かるが、親も魔物に襲われ命を落としたようでこのままでは飢えさせてしまう」
レーシアと呼ばれた女性は赤子に目をやり、そして産着に縫われている刺繍を見て息をのみます。
「そう、あなたもラルと言うのね」
そう言うとレーシアは上着をはだけ胸を出し赤子に自身の乳を吸わせます。
「ラル、あなたはラルと言うのね…」
「そうだ、ラルだ、私達との間に生まれたラルは死んでいない、ここに居る子は私達の子供なんだ」
「ラル…。 そうよね、私達の子、ラルは死んでいない、だってここに居るんですもの」
そういうレーシアは潤んだ瞳を一心不乱に自分の乳を吸う赤子に向けます。
「ラル…。 そうラルは死んでなんかいない、こうしてここに居るもの」
どなたかレビューを書いてくださる猛者は居ませんでしょうか?
と思う今日この頃…。 自分でもこの物語のレビューをうまく書ける自信がありません。
そんな中でも読んで頂き、ブックマーク・評価、また、感想を頂き誠にありがとうござます。
拙い文章・誤字脱字が多く読みづらく申し訳ございません。
あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。
また、誤字、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。
尚、集団転送で異世界へ。 ~神の気まぐれによって?異世界生活~、も絶賛連載中です。
是非ともこちらもご覧ください。