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天翔けるヴァルキュリアス  作者: 袋石ワカシ
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プロローグ



  プロローグ    戦争突入




 1月の中旬を迎えたフェルム王国の王都ロデームは異様な静けさに包まれていた。

 この日の朝、善良王グラーフ・フェルム王が崩御したのだ。

 善良王は、東の隣国テルム共和国との戦争で荒廃した国を善政を敷きその敏腕をふるって立て直したために善良王といわれている。

 彼の施政のもとフェルム王国は飛躍的な財政発展をとげた。

 今では、世界を飛び交う資金の15%余りがフェルム王国にある。

 財政発展の背景には海に面していたため海洋貿易が可能であったこと、街道が交わることにより人の出入りが多いことなどがあげられる。

 今では、経済面において南にあるヴァイトァール帝国と肩を並べるほどにまで成長していた。

 そういった彼の実績から国民からの支持率は高く全幅の信頼を置かれていたといっても過言ではないだろう。

 しかし善良王は去年の秋頃に病を患い床に伏した。

 それから彼の容態は回復の兆しがなく悪くなる一方だった。

 年の暮れ、呼吸と脈拍が一層弱々しくなり目を開けることがなくなった。

 そして今朝、その呼吸と脈拍が止まった。

 激動の生涯を閉じたのだ。







 翌日、王都上空。

 フェルム王国が誇る空戦部隊である天空騎士団が上空を警戒中に所属不明部隊からの攻撃を受ける。

 攻撃を受けた天空騎士団の警戒部隊は応戦し所属不明部隊3機余を撃墜。

 所属不明部隊は、天空騎士団の警戒部隊をすべて撃墜、消息を絶った。

 同日、テルム共和国が声明を発表。

 声明の内容は、

 

 『クラウム公国との共同軍事演習のために移動中の部隊がフェルム王国上空において攻撃を受けた』


 というものであった。

 その声明をうけたフェルム王国は、生き残った警戒部隊の兵士の報告をもとにテルム共和国に対し抗議した。

 しかしその抗議は

 

 『いくらでも後からねつ造できるものであるとともに国家としての常識的な対応を求める』

 

 というテルム共和国側からの声明があり意味をなさなかった。

 その3日後、中立国ザクセン王国においてフェルム王国宰相とテルム共和国外務大臣との間で事の真相究明のための協議が行われるがテルム側から80000000000レーラ(フェルム王国の通貨でフェルム王国歳入のおよそ0.8倍に相当する額)の賠償金を請求され協議は中止された。

 そして、7日後、テルム王国からの正式な宣戦布告が行われた。

 こうして両国間は泥沼の戦争へと突入していく。

 

 この物語はそんな激動の中を戦い抜くフェルム王国天空騎士団の戦乙女たちの物語である。

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