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第1話 召喚

光がおさまった時達也達1-A+2人は魔法陣の描かれた大広間の様な所にいた。そこにはローブを着た者と鎧を着けた者、お姫様といった出で立ちの者達がいた。


(ここは何処だ?いや考えるのは後だ、まずは状況の確認からだな。………みんな揃ってるみたいだな。先輩もいる。持ち物は………ダメか。ポケットにあった筈のスマホもない。次は現状の把握だな。場所は?……分からない。建物の感じからすると中世のヨーロッパって感じだな。あそこの人達は?……分からない。イメージではお姫様って感じだな。後はハ〇ー・〇ッターに出てきそうな服を着た人たちか。それと騎士?後はこの魔法陣………教室に浮かび上がったのと同じだ。完全記憶能力とはいかないが10年前までなら何でも思い出せるからな。この時点で考えられる事はあれか………異世界転移。もしそうだと仮定して問題になるのが元の世界に戻れるかって事だな。……無理だろうな。ラノベとかの通りだとこっちに来たときに元の世界の記録が無くなるとかだろうな。それにもし帰れるとしても帰ろうとする奴がいるかどうか。もしチート持ち勇者とか言われたらみんなこっちに残るだろうな。最後にあの声?封印?とか言ってたな。ここに来てから体が巧く使えてない気がするけど封印とやらのせいか?)


「何だよこれ!」

「何処だよ!ここ!」


達也はここに来てから短時間で色々と考えていた。そして再起動を果たしたクラスメイトは案の定パニックを起こしていた。


「皆!落ち着くんだ!」


そんな中声をあげて皆を落ち着かせようとした者がいた。


「皆、まずは落ち着いてくれ。ここがどこなのかすら解らないんだ。まずはそこの人達に話を聞いてみようじゃないか」

「星名がそう言うなら……」


皆が落ち着くと星名―光輝はイケメンオーラを出しながら(それでもノーマルの達也と比べても天文学的数値で劣る。しかし、光輝は決してブサメンではない。10人いたら9人がイケメンと答える。でも達也には敵わない)イケメンスマイルでお姫様スタイルの美少女に声を掛けた。


「はじめまして。星名光輝と言います。名前を訊いてもいいかな?☆」

「はい。私はイングラシア王国第一王女セリス・エル・フォン・イングラシアと申します」

(やっぱり王女か)


光輝に話掛けられた美少女……セリスは丁寧に答えた。因みに赤面はしていない。

そして、セリスは達也が知りたかった事を説明し始めるのだった。


「皆様にご説明しなければならないことがあります。まず皆様は勇者としてこの世界に召喚されました。ここは皆様からすれば異世界と呼ばれる場所です。そして皆様には数年以内に復活する魔王と悪魔人族を討伐してこの世界を救ってほしいのです!

私達の都合でこの様な場所に召喚してしまい申し訳無いです。しかし、この世界を救うにはこうするしか無かったのです。皆様は勇者として強い力を持っています。どうかその力を使って我々をお救い下さい!お願いいたします」

「わかりました!僕達が魔王や悪魔人族を討伐してこの世界を救います!」


そしてセリスが説明を終えたとたん光輝が返事をした。達也はそれを聞いて慌ててその間にはいるのだった。


「ちょっと待ってくれ。流石にそれは……」

「神崎君!君はこの世界の人を見殺しにするのかい?それでも勇者なのか?」

「違う違う、その前に確認することが有るだろって事だ。……王女殿下、俺達が元の世界に帰る事は可能なのか?俺の予想だと無理だと思うんだが。さらに、向こうで俺達は元々居なかったという風にされていそうだが」


達也の言った事はただのラノベの設定だった。しかしそれを聞いたセリスは達也を見て赤面しながらも驚きながら答えた。


「その通りです。貴方「達也だ」タツヤさんの言う通り帰る方法は在りません。そして……タツヤさんの言う通りの術式がこの召喚魔法陣には組み込まれていました」

「いました?どういう事だ?」

「召喚をするには3年前から準備をしなければならないのです。そして準備を始めると途中で止める事は出来ないのです。そして元世界記録消去の術式が組み込まれていると分かったのが1ヶ月前の事です」

「何で俺達が帰る事が無理だと分かったんだ?」

「それはこの魔法陣と一緒に代々第一王女に受け継がれている神託の言葉でわかりました。神託によると勇者が強力なのは上位世界から召喚しているからなのだそうです。そして下位世界から上位世界には絶対に行けないのです」


それを聞いた1-A+2人はその場に固まっていた。

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