第9話 愚者の深淵2威圧
「ふんふーんふふーん♪」
サクッ!ドシャッ
「グg…」
サクッ
「あー多いな~」
第2階層をタツヤは鼻歌を歌いながら歩いていた。そしてワラワラと集まってくる雑魚―平均レベル350―をサクサク殺りながらボス部屋を目指していた。そして漏れた言葉がこれだ。
そして、思い出すタツヤ、その心は………
「威圧を使おう!」
タツヤはそんな軽い感じでオリジナルスキル『超越神の威圧』ではなくスキル『威圧』を相当力を抑えて使った。そして、その結果、
「お、ボス部屋だ。中はどんな奴がいるのかなって……………死んでるぅぅぅぅぅぅ!」
ボス部屋のボスモンスターも死亡してしまっていた。因みに『威圧』系スキルは即死させる事は出来ない。
そしてそんな事を繰り返したどり着いた第25階層。ここまでの経過時間は第二階層突入からおよそ4時間である。ここまでくるのに出てくるモンスターはどれもタツヤの威圧によって死亡していた。そのどのモンスターも地上にでたら国が終わるレベルの奴らばかりである。
「つまらないっ!」
そして、その様なモンスターばかりの現状にタツヤは自分でやったにも関わらずイラついていた。タツヤは自分では気付いていないが戦闘狂の才能(?)がある。しかしそれは雑魚に向けられる事は無く強者にしか向けられない。そんなタツヤが現状に不満を持つのは当たり前だと言える。まあ、軽くとはいえタツヤの『威圧』に耐えられるモンスターはそうそういないのだが。
第80階層ボス部屋タツヤはここに来て歓喜にふるえていた。そう、タツヤの威圧(フルパワーの0.00001%)に耐えられるモンスターが出てきたのだ。その名もドラゴグリズリー。レベル927のボスモンスターである。見た目は熊で顔と腕と尻尾がドラゴンの口からブレスをはくモンスターだ。タツヤはユニークスキル『魔武』によって魔力を腕に纏い、その腕を剣とした。そしてドラグリに近づき…………
ストン…
その手刀で首を落とした。
いくら威圧に耐えられてもタツヤと良い勝負が出来るとは限らない。タツヤはその事を身を持って知ったのだった。
タツヤが新しいスキルを創りました。
説明を載せます。
『魔武』
魔力を纏い身体を武器の様に扱う。『魔鎧術』とは違う。
イメージとしては「体〇剣で出〇ている」。ユニークスキルになったのはこのイメージのせい。体術の様に考えず自らを武器としてのみ認識する事で使える様になるためユニークになった。
魔導師の方が幾分か使い易い。理由は魔法を使う時にはイメージが大切なためイメージがしやすい。
使用時に「体は〇で出来〇いる」というとイメージしやすい。




