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一章 波乱の舞踏会 13

 (……もう訳が解らない。ーー)

 と私は思い、力が抜けていく感覚に陥っていた。全身に恐怖と混乱が渦巻いて、身体中を支配していき、自由を奪っていくようだった。

 すると、その時に不思議な事が起きた。

 私とアルジェンの足元から、目映い光が放たれだした。

 やがて光は形を成して大きくなると、円形の陣や不可解な文字に変わりだし、さらに強烈な光を帯びて輝きだした。

 瞬く間に部屋の中が明るく照らされ、眩しさが際立ち、周囲の全てを覆いつくそうとしているようだった。

 「何?!…」

 私も目が眩んで顔をしかめてしまう。すると光を浴びた直後に、頭の中がボーッとしていき、意識が遠退いていく感覚に陥っていた。

 やがて、ぐるりと世界が反転し、ーー

 私は意識を手放したのだった。 

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