~不良人生の始まり~
私は、中学を卒業するまでは、親の引いてくれたレールの上を1ミリとして反れず生きてきた。
しかし、私は、中学卒業間近になり、突然授業や机に向かう勉強という物が大嫌いになってしまったのだ。
タバコを覚え、それに比例するように、悪友も増えて行ったのだが、学校内では、まじめな仮面をかぶって過ごしていたためか、周りの当時ヤンキーだの不良だのと言われていた連中からすれば、私の振る舞いが面白くなかったのだろう。
結果、通っていた高校の同級生の怒りを買う事になり、校内にて、集団暴行を受ける事になったのである。
これが、起因だったと言うならば、そうだったのかも知れないが、私の高校デビューは、散々なものだったのである。
しかし、当時の私は、今現在とは比べものにならないくらいの無鉄砲であり、めちゃくちゃ負けず嫌いだったため、校内で大乱闘にまで発展してしまい、今までノーマークだった生徒指導部にも、目を付けられてしまったのだった。
しかし、今、五十路を迎えて思うのは、この頃から集団行動というものが、嫌いだったのだと思う。だからこそ、当時どうしようもなく尖っていた私は、徒党を組んで喧嘩を売ってくる奴等が、反吐が出るほど大嫌いだった。
しかし、若さに鎌かけた尖った所業は、めちゃくちゃ私の体には負担をかけていたようで、そのツケが回ってきたなと感じる。五十路の秋だった。