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二話:開拓村ロッソと魔女ネビア

 俺をスケルトンから助けたのだと語る女、ネビアは俺の素性を暴きたがった。


「貴様、名前はなんだ?」

「俺は……コルヴォだよ」

「なんだ、その微妙な間は…まぁ良い、コルヴォ、貴様は何故一人でこの森に居たんだ?」

「薬草を取りに来たんだよ」

「それは嘘、だな?」

「ッ!?」


 ネビアは聡く、底が見えなかった。

 俺が言いたくないと、そう感じて混ぜた嘘は全て見抜かれ、その度に蛇に睨まれるような悪寒が走った。


「■■■………よし、言いたくないことは話さなくて良い、貴様は白だ」

「え? は、はい」


 そしてその尋問は唐突に終わりを迎えた。 良く聞き取れ無かったが聖職者が聖典を唱えるように、何かを唱えたように感じた何かが終わった時、貴様は無害だと、そう断じられた。


 しかし、何故だろうか、少年を尋問するその目は何処か困惑と興味に溢れていた。

 それが顔に出ていたからかはしらない。 しかし彼女は一度咳払いをして、その意図のわからない提案を少年になげつけた。


「行くところが無いのなら、私の家に来んか?」


 明らかに善意からでは無さそうなその提案を、しかし少年は頷きで返した。




 そして、彼女が住むという村に連れられた。


 村には門があった。 それもそこそこ立派な門が。

 そこには衛兵が一人居た。


「帰ったぞ」

「お、ネビアさん! 薬草は集まったのかい?」

「いや、全くだ。」


 ほれ、と前に出される。


「誰です? この子……まさか子供ッ!?」

「な訳あるか、こいつは捨て子のコルヴォだ、私が養う」

「ははは……でも、子供を住まわせるんですか…?」

「なにきっちり守るさ、良いだろう?」

「はぁ……村長にはこっちから言っときますよ」

「助かる、ほれいくぞ、コルヴォ」

 

 何処か不安そうな衛兵だったが、最終的には話はついたようだ。

 そうして、無事に入ることが出来た村は活気づいていた。



 そうしているうちに連れられたのは村で二番目に大きいというログハウス、ニスでも塗っているのであろう光沢のあるドア、それをネビアは乱雑に開け放った。

 中は以外にも小綺麗にしていた。 隠すように置いてあるよく分からない物を気にしないのならだが。


 しかし少年にとっては久しく見る家の中であり、もう出来ないと思っていた自分の家は、とても素晴らしいものに見えた。


「おぉ……」

「ここが、お前の新しい家だ」


 そうして、俺に帰る場所が出来た。



 *



 そして、村での生活は日々を生きるための労働はあったものの、予想していたような人体実験や、血反吐を吐くような厳しい修行等は無かった。


 薪を割り、魚を釣り、畑を耕す。

 そんな生活を送るうちに、早いもので一ヶ月もの月日がたった。


 その間に村の住民とも顔見知りになった、皆気の良い人達で、色々と不馴れな俺に良くしてくれた。

 それに、ネビアがその中心とも言っても過言ではない存在であることを知った。


 孤児になってからは初めてといっていい程に充実した日々だった。


 だが本題はそこでは無いのだろう。

 最も特筆すべき事がある。


 ネビアが魔法使い、いや魔女であったこと。

 それを知った俺の行動は自分でも驚く程に早く、その日の晩にはもう、彼女に頼み込んでいた。


「魔法を教えて欲しいだと?」

「はい!」


 弟子にしてくれと。









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