キャラデータ まとめ①
ご無沙汰しております。
本日、この作品のキャラデータ+番外編を投稿して完全完結とさせていただきます。
どうぞ、よろしくお願いします。
なお、このキャラデータは作者が忘れないように纏めたもので、ネタバレや裏設定の宝庫なので、本編未読の場合は読まないことをお勧めします。
そして本編読破済みという稀有な方でも、作者の妄想垂れ流しのアレなので読まない方が身のためかと思われます(笑)
あと長いです。①~③まである上に、一つにつき一万文字くらいあります。どうしても暇つぶしに何かほしい、何でもいいからという方だけお読みください。
※完結設定は一時的に外させていただきます。
今夜、番外編の投稿後に再び完結設定にします。
登場人物一覧
〇メインキャラ
・高神樹/魔王コージュ(ヒルナ)
本作主人公。18歳、男性。
彼:高神樹少年が地球で死んで、惑星エルミンパスに転生したところから物語が始まった。
生前の善行を評価した善神から、特別な体(魔王の体)と万能の力(全知全能スキルのレプリカ)を与えられて死の大地に降り立つ。
この世界に存在する血統は、全てが六種類の属性の組み合わせからなる。
そして、六種の混血は必ず死に至り生まれてくることができない(致死遺伝子のようなもの)定め。ゆえに実際に存在するのは純血種から五種混血までである。
しかし、高神樹が与えられた魔王の体は六種にプラスして“地球人”の血統を加えた七種混血という特別製のため例外で、しかも六種全てに耐性を持つことから弱点属性も存在しない。
転生後は、前世のゲームでよく使用していた「コージュ」を偽名として名乗っており、同様に用いていた「ヒルナ」という偽名も稀に使うことがある(高神樹から神の字を抜いた「高樹」を音読みしたのがコージュ、それを訓読みした「たかいつき」を「高い月=High Runa」と捉えてさらにモジったものがヒルナ)。
性格は前世のトラウマから天邪鬼で捻くれているが、心根は善。
転生後は特に使命などを与えられたわけではなかったため、自分の意志で死の大地の改良と開拓を行い、タマ・ユイ・アリアの救出をきっかけとして五種混血の者や行き場を失った者、危機に瀕している者などを中心に島への保護を進めてきた。
同時に世界中の怪物種も善神の力を借りて仲間に引き入れており、その中で上位の名持ちモンスターをも含めた惑星エルミンパスの全モンスターが、最終的には彼の仲間となっている。
メンバーのうち、アクア(スプライト)を筆頭に、フラーナ、ディーナ、アロエルは彼の妻(王妃)候補である。それ以外にも増える可能性あり。
なお、彼は生前モフモフの動物を愛していたのだが、残念ながらこの世界で彼の仲間に加わるのは石像がほとんどである。
成り行きもあり、世界各国の代表や他国民との交流も経つつ、元・死の大地を国土とした「イシュディア魔王国」を建国した。
なお、イシュディアの由来は魔王コージュ(樹)、アクア(スプライト)、フラーナ、ディーナ、アロエルの頭文字を並べたところから来ている。
各国の代表など数十名を弟子に取り、彼ら彼女らに知識や技術を与えつつ、最終的には各国の持ち味を活かした発電による電力産業チートで世界経済の発展を計画中であり、実質世界の全てを牛耳る帝王・大王となっている。
血を分けた子孫はまだ一人もいない。
レベルはまだ1である。
・善神/イエノロ
天上界に住まう神の一柱。
善行を積んだ高神樹に目を付け、転生させた。
実は、前作「コスモス」の主人公。
善神が下界で活動する際に使う仮の肉体がイエノロであり、魂や自我を持たないただの器、人形。
下界では魔王コージュ以外から認識されにくく、ずっと魔王の傍にいるにもかかわらず誰にも気付かれない場合が多い。
だが認識の必要があれば、不思議な力によって認識されるという便利キャラ。
人形自体は淡々と話し、善神や魔王コージュの命令に忠実。
神が使う肉体だけあって能力は魔王と同等かそれ以上だが、自我が存在しないためその力を自発的・自由に使うことはない。
イエノロの名前は、ONLY ONEのアナグラム。
惑星エルミンパスがある宇宙以外にも、似たような器の人形が存在するらしい。
〇仲間たち(人型種族)
<第一団>
・タマ
栗鼠族の男の子。11歳。
土の国の出身で、血統は水を除く五種混血。
一人称は「僕」。
一番最初に魔王コージュの仲間となった子どもの一人で、優しく面倒見がいい性格。穏やかで人懐っこい。
変わり者の多い島のメンバーたちの中では常識がある普通の子で、年下の子たちの世話役を買って出ることも多い。幼いのに、ちょっと苦労人。
種族特性として少し怖がりで逃げ腰だが、勇気ある一面も。
密かに、兎人族の少女フィラと恋仲である。
・ユイ
ワラルー(小型のカンガルー)の獣人の女の子。13歳。
タマと同じ土の国の出身で、血統は闇を除く五種混血。
一人称は「私」。タマと別の小舟で同国から島流しにされ、海上で彼と合流後にアリアとも出会ったところで海のモンスターに襲われたが、間一髪のところで魔王コージュに救出される。なお、同国出身でもそれまでタマと面識は無かった。
タマと同じく一番の常識人で、元気がよく、しっかり物を言える性格。優しく面倒見もいい、みんなのお姉さん的存在。
魔王コージュが困っていると助けに入ろうとする勇気もあり、世界各国の代表者たちが集まる場で彼を助けるなど凄まじい行動力を持ち、彼からも一目置かれるメンバーの一人である。
戦闘能力や身体能力こそ高くは無いものの、地頭はよく聡明で、年下の子どもたちをリードする役目を担うことが多い。
耳長族のシトラとはよく一緒にいて、彼女からは友情を上回る特別な感情を向けられており、ユイ自身もそれを嫌がることなく彼女に好意を示していることから事実上のパートナーとなっている。
だが彼女自身は普通に男性が好きで、シトラが特別なだけ。島の男性の誰かに恋愛感情を持っているかどうかは不明。
・アリア
翼を持つハルピア族の女の子。10歳。
風の国の出身で、血統は水を除く五種混血。
一人称は「ウチ」で、たまにピィと鳴く。島流しに遭って漂流していたところ、海上でタマとユイと偶然出会い、そこで魔王コージュに救出された。
なお彼女が空に逃げられなかったのは、足を鎖で繋がれていたためと思われる。作者が飛べるの忘れてたとかじゃないはず。
基本はのんびりマイペースな性格だが、恩義に厚く献身的な面も。同年代の中ではズバ抜けてマセており、少しエッチな子どもだが、本人がしっかり分かって発言しているのかは不明。
有翼人の自分の手では皆のように役に立てないからと、代替案としてコージュに性的な奉仕を提案するなど真面目が過ぎることもあったが、コージュに諭されて上空から島の警備を頼まれてからは、毎日欠かさずそれに打ち込む。彼女にとって、見回りで何かを発見して彼に報告した時に褒めてもらえるのが、他に代えがたい幸福となっているようだ。
同じく島の見回り・警備を担当しているベルとは仲がいいが、それが恋仲かは本人たちにしか分からない。なおコージュに対しては、恋心というより親代わりの兄のように見ているもよう。
<第二団>
・セピア
羊人族の女の子。16歳。
光の国の出身で、血統は火を除く五種混血。
一人称は「あたし~」。島流しに遭い、海上でシトラと合流したところを魔王に救出される。なお、第一団の合流は偶然だが、第二団から後は彼の操作によるものである。
間延びしたゆったりとした話し方をするが、反面、頭の中では様々なことを計算している様子。その話し方が素のため、それによって周囲からトロく思われたり役立たずと思われないよう彼女なりに必死に考えた結果、若干腹黒さも垣間見える性格となっている。
島から追放されないようにと魔王に色目を使っていたが、それを彼に見抜かれ、しかも子どもたちの世話をする才能があると指摘されてからは、自分らしさを貫けるようになったようだ。
実際、幼い子どもたちに懐かれやすく、リナの弟のクーラが姉以外で心を開いていたのは当初セピアだけであった(その後はクーラも徐々に全員に慣れていく)。
その才能を活かし、建国後は保育士のような役回りを担当している。
なお、クーラ少年は将来彼女と結ばれるのだが、それはまた別のお話である。
・シトラ
耳長族の女の子。15歳。
風の国の出身で、血統は闇を除く五種混血。
一人称は「シトラ」か「わたし」。セピアと同じタイミングで魔王に救出されて島にやって来る。
当初、コージュからは何故か頻りに「エルフじゃないのか?」と問いかけられて困っていた。
大人しくオドオドした性格で、仲のいいユイと一緒にいると彼女の活発さに隠れて目立たない。だが、意外と多彩で何でも器用にこなし、ユイのサポート以外にも仲間たちのフォローなどで地味に活躍していたりする。
ユイの方が年下なのだが、彼女に頼る場面が多い。また、自分を助けてくれるユイを慕っており、いつからかそれは恋心へと変化していた。
ユイも彼女の想いを受け入れてくれているため、二人は事実上のパートナーとなっている。なおユイとは違って男性に興味は無い(というより、ユイ以外に恋愛感情が無い)ようで、島に来てからはユイひと筋の一途な状態である。
普段はユイにくっ付いてユイの仕事を手伝ったりしているが、意外にも島のガイド役としてはシトラの方が男性に人気があり、外部からの来客から口説かれる場面も多かったりする。
だが、彼女がユイに首ったけなのを知っている島の仲間たちからガードされているので、彼女が貞操の危機に陥ることは無い。ちなみに彼女にセクハラしようとした男は、その後の島の案内をガーゴイルたちの包囲網の中で受ける羽目になったとかならなかったとか。御愁傷様。
<第三団>
・シュラ
鬼人族の男の子。12歳。
火の国の出身で、血統は水を除く五種混血。
一人称は「オレ」。ベルと同じタイミングで魔王に救出された。
豪快で大雑把な性格で非常に明るく、ガキ大将のような性分。面倒見がよく年齢の上下に関係無く仲間たちを守ろうとし、強さを求めて魔王にも弟子入りした。
アマゾネス族のモーラとは幼いころからの親友で、モーラを仲間にしたのも彼の言葉がきっかけである。島でも二人で行動を共にすることが多く、いつの間にか二人は親友から恋人同士になる。
ちなみにシュラ少年は外見も内面もイケメンのため非常にモテるのだが、モーラ以外の女性になびく様子は無い。
・ベル
亜人のインキュバス族とヴァンパイア族のハーフの男の子。14歳。
闇の国の出身で、血統は水と光を除く四種混血。彼が島に来た段階では、初の五種混血以外の血統である。
一人称は「ボク」。シュラと同じタイミングで魔王に救出された。
外見的特徴として、一般的な人と違い白目の部分が黒い(世間一般では「魔族」という蔑称で呼ばれる特徴)ため、初対面では「目を見たら呪われる」などデマによって敬遠される場合が多い。
島に来た時にもひと悶着あったが、コージュの強引な作戦で皆に受け入れられ、その後は彼の才能や変態性、既存のメンバーからの親密さなどに助けられ、後続メンバーからは差別されることなく過ごせている。
なお、いざという時に黒い目を隠すための特殊な眼鏡をコージュからプレゼントされ、常に持ち歩いている。
性格は寡黙で冷静なのだが、言わずと知れた魔王コージュLOVEであり、コージュのことになると多弁で活発になる。冷静さもドブに捨てる。
才能の塊のような人物で、万能の魔王から天才と評される本物の天才。その潜在能力はこの世界でも随一なのだが、本人にその自覚は無い。
コージュに常に付きまとい、彼の命令や指示、別件の用事でも無ければ彼の三歩後ろから決して離れない変態。若干Mっ気があり、密かにコージュ以外からぞんざいに扱われることにも喜びを感じている。
誰もが憧れるほどの才能を持つ魔王の一番弟子ながら、その変態性でハードルが下がっており、結果的に皆からとても軽く接してもらえている。彼自身も島の仲間たちのことは大切に思っており、特にアリアとは警備担当仲間として親交を深めていて、密かにコージュとは違った種類の愛情を抱いていたりする。
魔王コージュの最愛の人のポジションはアクアに譲っているが、彼とは心で繋がっていると信じて疑っていないため、本人的には魔王が何人と結ばれようとも問題はないもよう。魔王も呆れ気味で受け入れている。
本作の真のヒロイン……かもしれない。
<第四団>
・キィ
ケンタウロス族の女の子。9歳。
土の国の出身で、血統は風を除く五種混血。
一人称は「キィ」と自分の名前で話す。マーチとともに魔王の手で救出された。
下半身が馬に似た四足で、上半身は人の半人半馬の外見。
子どもながら下半身の分だけ体重が重く、その特徴から階段を上り下りすることなども苦手。
反面、平地で速く走ることなどには長けており、特色を活かして様々な場面で皆の助けとなっている。
恋愛沙汰にはまだ興味がなく、それよりも美味しいごはんの方が重要らしい。
・マーチ
スナネコの獣人の女の子。12歳。
土の国の出身で、血統は闇を除く五種混血。
一人称は「アタシ」。キィと同じタイミングで魔王に救出された。
明るく活発で、誰とでも仲良くできるノリのいい性格。
島に来た頃は主にユイやセピアと一緒にいる時間が多かったようだが、同じ猫系の獣人であるフォミアが来てからは、わりとクロエ・フォミアと一緒にいることが多くなった様子。
だが、基本的には人付き合いの好き嫌いが無く、人魚のレーナやガーゴイルクイーンのアロエル、果ては海の名持ちモンスターたちであっても物怖じせず接する豪胆で器の大きい子。
<第五団>
・スサ
・ネモ
・メレイ
・フィラ
兎人族の子どもたち。四人とも風の国の出身で、同郷。五種混血。
スサとネモ(ともに10歳)が男の子、メレイ(9歳)とフィラ(8歳)が女の子。
一人称はスサが「僕」、ネモが「ぼく」、メレイが「私」で、フィラは名前の「フィラ」を使う。
風の国のとある村で孤児だったところを五種混血児狩りに遭い、まとめて島流しに送られたところを魔王コージュによって救出された。複数名が一度に纏めて島流しにされるのは、数の多い兎人族では珍しいケースではないらしい。
種族特性で身体能力が高く、島に来てからは毎日のように島中を駆け回っている。同郷で育っただけあって四人でのチームワークがよく、四人一組で何か作業を任せると瞬く間に終わらせてしまう。
性格は四人ともバラバラで、スサはしっかりした長男タイプ、ネモはマイペースで比較的物静か、メレイはやんちゃで活発、フィラは恥ずかしがり屋で内気である。四人一緒だといいが、個別に会話するとそれぞれの性格が顕著に分かる。
一方で、スサ・ネモとメレイは互いに気がある様子で、スサとネモはよくどちらがメレイの気を引けるか競い合っている。
残されたフィラが可哀そう……かと思いきや、彼女は彼女でタマ少年と相性がいいようで、互いに奥手ながらもそれなりに上手くいっている様子。
<第六団>
・モーラ
アマゾネス族という亜人の女の子。12歳。
火の国の出身で、血統は水と風を除く四種混血。
一人称は「アタイ」で、鬼人族のシュラの親友。シュラが魔王に彼女の話をしたことで、彼女も島の仲間に加わることとなった。
姉御肌で面倒見のいい性格で、シュラとともに仲間たちの世話を焼いている。
彼女自身は四種混血で平民という身分なのだが、シュラをはじめ五種混血の相手でも全く気にしない懐の深さを持ち、火の国にいた頃も差別なく子どもたちの面倒を見ていた。それゆえ、島に来てからも血統にかかわらず仲間を想って行動しており、その性質から男女問わず慕われている。
彼女を慕う者は多いが、恋仲なのはシュラだけで、彼女にとってもシュラは特別な様子。魔王コージュも命の恩人で特別な存在だが、彼女にとっては恋愛対象ではなく尊敬する恩師である。
・ルシア
ヴァルキュリア族という亜人の女性。18歳。
光の国の出身で、血統は風・光・闇の三種混血。
一人称は「我」または「私」。彼女が島に来た時点では初となる三種混血(貴族階級)の加入であり、魔王コージュより年上の者が仲間入りしたのも、この時点では彼女が初。
魔王がモーラを迎えに行く途中で、他の貴族とのトラブルで窮地に立たされていたところを仲間に誘われた(同じ貴族でも相手には権力があり、一方のルシアは三種混血の貴族階級ながら身寄りのない状態で、どうすることもできなかった)。
彼女たちの種族特性・文化として、鍛錬を積んで騎士として剣を捧げるに値する誰か・何かを見付けるのが最高の幸せという考えがあり、本来ならば修業を終えた彼女もこれからその相手を探すところだった。
だが、魔王コージュに出会ったことで彼に弟子入りをして剣の腕を磨き、彼の興したイシュディア魔王国に仕えて奉仕することが今の彼女の幸せとなっている。
思い込みが激しく暴走することも多いが、真っ直ぐ純粋で献身的な性格は皆に好かれている。
当初はコージュのことを神の使いと勘違いしており(実は正解なのだが)、彼の信徒のような関係性であった。その後、彼に弟子入りしてからは彼を偉大な人物として敬愛するようになったが、それが恋愛感情を伴うものなのかは不明。
目を見張るような美人でスタイルもいいが、何かと残念な人扱いを受けている。
なお、普段は残念美女だが、一部の天才や超人たちを除けば戦闘能力や剣技などのレベルはかなり高い。
<第七団>
・リナ
・クーラ
ジェンツーペンギンの獣人の姉弟。企鵝または人鳥人族とも。
姉のリナは7歳、弟のクーラは6歳で島の最年少。二人とも五種混血。
水の国の奴隷商で売られていたが、脱走したところを変態に襲われ、そこを魔王コージュに助けられる。実はコージュがこの世界にやって来たばかりの頃に遠視で眺めていた姉弟でもあり、二人の兄弟愛を見た彼が世界を滅ぼすのを思い留まったため、ある意味ではこの世界の救世主。
一人称は姉のリナが「リナ」または「あたし」で、弟のクーラは「ぼく」。
姉のリナは活発で明るく弟想いな性格で、弟のクーラは大人しく内気でいつも姉の陰に隠れているが姉想いの姉大好きっ子。尊い。
姉と一緒にいない時のクーラはオドオドして不安気なのだが、何故か羊人族のセピアにだけは懐いている。
姉のリナはキョン(鹿の一種)獣人のジャックと仲がいいが、恋愛感情は未だ芽生えてなく、現段階では友達同士のよう。てぇてぇ。
一方のクーラは、セピアが姉の次に大好きなようで、密かにセピアもクーラがタイプ(しかもドストライク)なため相思相愛待ったなしである。
・ウェム
単眼巨人という亜人種族の男の子。15歳。
男の子といっても、体格は島の誰よりも大きい。大人顔負け。
リナとクーラが売られていた水の国の奴隷商で、彼女たちの向かい側の檻に入れられていた奴隷。
血統は風を除く五種混血で、一人称は「オデ」。訛りの強い話し方をする。
リナとクーラの姉弟とともに島にやって来て、即奴隷から解放されて島の一員となった。
体格に似合わずオドオドして弱気な性格で、当初は全く自分に自信が無かった。
だが島で暮らすうちに「仲間を守れるようになりたい」と願うようになり、魔王に弟子入りしてからは優しくて穏やかな本性が現れる。誰かを攻撃するのは苦手なようだが、体を張った防御や誰かの盾になることに関しては島で彼の右に出る者はいない。
元々は名無しの存在だったが、魔王から「ウェム」という仮の名前を貰い、そのまま定着する。
後日、魔王から好きな名前を名乗れと提案はされたのだが、彼自身「ウェム」という名前を気に入ってそのままにしている。名前の由来は(その世界の)古代語で「縁の下の力持ち」を意味する言葉から来ているとのこと。
島での生活が長くなってからは、象の獣人のイリスと仲がいい様子。
体の大きい者同士で気が合うのか。
<第八団>
・シュロ
島で初の樹人(植物系人型種族)のメンバーで、トレント族の男性。
御年、千とんで八歳。もちろん最年長。だが、トレント族は千年周期で体が若返るという種族特性があるため、現在の外見は8歳児相当。
風の国の出身で、土・風・光の三種混血。樹人に動物系種族のように貴族階級があるわけではないが、一応国に認められた貴族身分は持っている。
一人称は「ワシ」で、年寄りのような話し方をする。というか実際お年寄り。
若返った身体にまだ慣れ切っておらず、国の偉い人との会談の席で派手に躓き、取り返しのつかない粗相をして島流しにされた(本人談)ところを魔王コージュに拾われた。
植物のプロフェッショナルであり、島では植生のコントロールなど植物の全てを魔王から一任されている。人生経験豊富ゆえ、魔王にアドバイスをすることも多々ある。
彼以降にやって来た樹人たちのリーダー的存在にもなっていて、樹人たち全員(ただしフラーナは別)と力を合わせて日々植物たちの管理に尽力している。
戦闘能力などは未知数だが、その卓越した人生経験から来る知識量と穏やかで包容力のある性格から、多くの樹人たちに慕われている。
特にララなどには「おじいちゃん」と呼ばれて慕われているのだが、彼女とはどうやら祖父と孫ではなく男女の関係らしい(樹人は年齢差を重要視しないため、実年齢は1008歳と22歳でも問題は無い様子。見た目は8歳児と2歳児だし)。
<第九団>
・ララ
マンドラゴラ族という樹人種族の女の子。22歳。
シュロいわくマンドラゴラ族は草系の樹人であり、二十年周期で若返るらしく、ゆえに現在の彼女の外見は2歳児である。なお、シュロは本人曰く木系の樹人。
風の国の出身で、火と闇を除く四種混血。一人称は「ララ」。
実年齢はコージュより上なのだが、若干幼い印象の話し方をする。
だが、本人は自分を「お姉さん」だと思っているらしく、皆に自分を頼るようにと宣言することがしばしばある。口癖は「むふーっ」。
気合を入れ過ぎて暴走することも度々あるが、そこはシュロが上手く手綱を握っていてくれるおかげで問題は起きにくい。
島の植生の管理を他の樹人たちと共に担っており、その中でもシュロの補佐役的な立ち位置で皆の中心にいる。だが多くの樹人は彼女より遥かに長い十数年や数百年を生きていることもザラなので、シュロとは違い皆にはどちらかというとリーダーではなくマスコット的存在として愛されているようだ。
頑張り屋で活発な性格だが、突っ走るので周りが見えていないことも多い。
シュロとは互いに好意を持っていて、いつからかパートナーとして関係を築いている様子。
<第十団>
・アクア(スプライト)
魔王コージュが海上の小舟の上で発見した、亜人のハーフを名乗る女性。年齢は本人曰く16歳とのこと。本人は五種混血を名乗り、水の国でのトラブルから逃げてきたと説明していた。
だが実際は隔世遺伝の特殊な純血種血統の存在であり、本当の種族はハーフではなく「ウンディーネ」という水の純血種族。名前も、偽名のアクアではない本当の名はスプライトという。
水の国の影の支配者であり、長年に渡って国の重要な岐路に関わってきた。実年齢は202歳。
裏設定としては、水・土・闇の三種混血の父と水・風・光の三種混血の母の間に生まれたところ、奇跡のような絶妙のバランスで父と母の[土×風]と[光×闇]の相対属性が打ち消し合ったため、残された水の血統が突出して特殊純血種になったというのがある(反する属性血統同士でも共存する場合や一部だけ打ち消し合う場合もあり、アクアのケースは奇跡的確率)。
ゆえに正確な血統は「水(100)土(0)風(0)光(0)闇(0)」であり、彼女が五種混血と言ったのも強ち間違いではない。
魔王コージュが転生してきて間もない頃に、死の大地の異変に気が付いて遠見の術を行った人物でもあり、海上で魔王と出会ったのもただの偶然ではない。
彼女には死の大地で無念の死を遂げた魂を救いたいという密かな野望があり、魔王コージュに近付いたのも島の偵察と彼を利用できないか探るためであった。
だが、彼の傍で彼の驚異的な力や度が過ぎる優しさを目の当たりにするうちに彼に惹かれ、自分でも気付かないうちに彼に想いを寄せるようになっていた。
やがて、影の女王として培ってきた経験や能力を彼のために費やすようになり、ある時を境に島の仲間たち公認で彼の最愛のパートナーとなる。
魔王コージュがイシュディア魔王国を立ち上げた後は、その経験と能力を存分に活かして国の舵取りを手伝い、いつしか自他共に認める王妃(候補)として国の発展に尽くす。
後に彼を慕って集まった他の王妃候補たち(フラーナ、ディーナ、アロエル、それ以降の追加候補も)とも協力的で、魔王を独り占めしようとしない器の大きさも相まって、島中の誰からも第一王妃/本妻は彼女しかいないと思われている。
最終的には、昔から抱いていた計画を実行に移したことにより一時は世界滅亡の危機を招いたが、コージュによりそれが解決されたことで「呪滅霊メロウ」が誕生し、彼女の子どもという扱いで一緒に暮らしている。
本来ならば世界最強クラスの力の持ち主なのだが、魔王コージュや呪滅霊メロウには遠く及ばないため、彼らがいる限りは彼女が表立って戦闘に参加する必要性は無い。
なお、彼女は過去のトラブルで片腕を失っていたのだが、魔王コージュと出会った直後に特殊な方法でそれを再生してもらっていた。
だがその副次的作用として、彼女も魔王と同じ七種混血の不老不死になっており、そのことはメロウ誕生後にようやく魔王から明かされた。
本作のヒロイン……と思われる。一応。
<※特殊メンバー>
・呪滅霊メロウ
スプライトが長年研究して編み出した魔法陣の暴走により、世界中の大地から集められた念が凝縮して生まれた存在。
元々は「怨念霊」だったが、魔王コージュによって怨念を浄化されて無垢な存在となり、島の仲間として加わった。
その力は魔王コージュでも容易に御せない強大さで、浄化後のメロウも同等の力を持っている。だが魔王とスプライトが父と母の役割を担って力を使わないよう教育しているため、二人の許可無く力は使わない。
浄化前はあらゆるものを怨念の向くままに滅ぼそうとしていたが、現在はただの純真無垢な子どものようになっている。
ちなみに魔法陣暴走の原因は、スプライトが集めようとした魔王島の怨念がコージュによって既に晴らされていたからで、存在しないものを追い求めた魔法陣が島の外へと無制限に効果範囲を広げてしまったため。
スプライトの本来の計画では複数回使われるはずだった魔法陣だが、メロウが誕生して以降は使われることはなく破棄されており、彼の後輩・弟妹が生まれる予定は(魔王とスプライトが子作りする以外では)今のところ無い。
>>>>>>>キャラデータ②に続く
今年も777チャレンジの日がやってまいりました!
作者が勝手にやっているだけですが、毎年7月7日に7本投稿するというチャレンジも今年で早四年目。
去年は失敗したので、今年こそは成功させます。
とは言っても、去年の失敗を教訓に、今年は既に書き上げて最終チェックまで終わらせているので、失敗なんてするはずがないんですけどねー……(フラグ)
ともあれ、続きのキャラデータ②は午後から投稿予定です。
どうぞ、よろしくお願いいたします。




