第7話 護衛潰しと車回収
なかなかのスピードを出しているのに、付いてくるのはプロの護衛雇ったな。早く潰すか。
「よっしゃ、ノックダウンもらい!ほらほら、かかってこいよ!相手してやるよ。」
「やるわね。5分で第1陣の護衛を潰すとは。」
「リク、トレーラーに近付いて!」
「そんじゃあ、飛ばすぞ。」
よしよしなんとか潰していってるな。
「リク、危ない!」
「えっ?」
トレーラーが急ブレーキをかけたのだ。
きゅるるるる
バンッ
「リク、大丈夫?」
「こっちは装甲が厚かったおかげでなんとかケガはない。」
「これほどの事をしてでも護ろうとするなら、かなり大きな裏があるわね。」
「とにかく、追いかけて!」
うわぁ、トンネルの出口ヤバいことになっているじゃん。
「トレーラーはルート752を通って逃走しているわ。」
「了解」
というか、トレーラーの中の車、大丈夫かな?
「いいこと思い付いた!」
「亜希姉ちゃん何考えているんだ?」
「トレーラーの横のはしごで中に入れる。」
「やりましょう!」
「ちょっと待って!やるのは誰よ!」
「えっ?そんなの決まっているじゃん。」
「リク、あなたがやって!」
「だと思った。」
じゃあ、準備しよ。
ぼくはスライドウィンドウを開いて、トレーラーに飛び込む準備をした。
「もっと近付いて!」
トレーラーに近づいたり、遠くなったりした。
ピッピッピー
「何をする気!」
「俺が乗り込んだら、EMPを撃ち込んで!」
「ハア!?馬鹿じゃないの!スタントマンにでもなる気!?」
「これやっている時点でカースタントのような物なんですが。」
「まあいいわ。やるわ。」
そして、トレーラーに乗り込んで、車に盗んでいった。
その間、トレーラーは揺れに揺れた。
「リク?リク!」
「ヒャアホー!」
「EMP発射!!」
キーーッドカン
トレーラーが爆破する音がした。
「いつの間に爆弾設置したの?」
「水平ではない状態が10秒続くと爆破する爆弾を設置してKoenigsegg Agera Rを奪った。
EMPを撃ち込ませたのは、そのためなんだ。」
「お二人さん方、警察も来ているし、逃げるわよ。」
「「了解」」
Koenigsegg Agera Rのアクセルを踏んで逃げ始めた。
「うわあ、すげえこのトルク、癖になる!」
「リク、何興奮してるの?」
「なんかこう、高馬力の車に乗るとエンジンが噴き上げるような感覚があるでしょ。あれがずっと続いている感じなんだ。」
「いいわね。乗ってみたいわ。」
「美夜姉、残念ながらあなたはこれに乗れないよ。」
「!! なんでなんでなのよ。」
まあ、普通そういう反応するわな。
「エンジンが何の部品使われているか確認したら、近松のおじさんに渡さないといけないので、また今度ね。」
「うわ~ん、なんで私は良い車に乗れないの?」
この言葉を残して、美夜姉は仮眠していくのであった。