第1話 ストリートレーサー
「んで、パトカーの装備にEMPが装備されていて、逃げ切れなかったと」
「うん、そうなの。」
「とうとう警察もストリートレーサーに対抗し始めたか。」
こっちも策を練らないといけない時がきたか。
わかってはいたけど、よりによって今頃かよ!
「こっちもスパイクベルトとかEMPを装備するとしよう。 こっちだって受け身ばかりしていても意味ないから」
「そうだね、そうしよう」
「そういえば、お姉ちゃん借金額ってどれくらい?」
「ええと確か、その紙に書いているはず。」
「何々借金25万$!!」
「しかも、リクのスピード違反とかの罰金がこれ」
「ええと、40万$!!」
計65万$かよ!
っていうことは、結構な額じゃん。
「チューニングショップの売り上げはまだ全然なのに」
「明日から借金返納していこ」
「そうだね」
そんじゃ、ショップを開店するか
「じゃあ、第4ガレージにいるからなんかあったら、内線で呼んで」
「分かった」
「あっそういや、姉ちゃん達の新しい車届いたから、後で見に来て。」
「うん、後で来るから」
車いじりをしますか。
注文内容は
Ford Mustang GT
ノーマルの450馬力から870馬力にパワーアップ
EMP 5発装備
スパイクベルト 8発装備
衝撃波 5発装備
装甲付き
うん、これは結構な額を払って貰うか。
EMPと衝撃波付けるってホットパースートしかないじゃん。
後は、警察に見つかった時か。
まあ、最近警察もストリートレーサーを捕まえるために全力でタックルしているらしいからな。
そんな事考えている暇があるなら、作業始めないと。 3万$はするな。後は調達料とか含めると6万$は払って貰うか。
さてと作業作業。
時間は、流れるように過ぎていき、そして、
「完成かな? 後は調整して、引き渡しかな。 ああ、腹減った。飯食いに行こう。」
「リク、飯食べに行くわよ!」
「分かった、片付けてからくるから、先に車に乗ってて」
夕食後
「あれ、Mustng GTがない。」
あれ、大事なお客さんの車でしかも、やっとお得意様ができたと思ったのに!
「リク、ただいま」
「お帰りってどうしたの?」
「ええと、あれ?」
服が濡れている、横に少し破損しているMustang
「姉ちゃん~。なんでMustangが破損しているのかな?」
「リク、どうしたの? !! もしかしてその車、お客さんの?」
「そうだよ!なにやちゃってるの!!」
あっEMP残り弾がない。
しかも、スパイクベルトがほとんどないじゃん。
「姉ちゃん、これはきっちり修理費払ってもらうよ」
「ご、ごめんなさい」
分かってくれるならいいんだけど。
装甲のダメージがヤバい。酷く損傷してるじゃん。
「ええと、修理費3万$」
「そんな大金持ってないよ。」
「大丈夫大丈夫、レースに勝って払って貰うから」
「ひぃ!!」
はあ、ショップ開いて最初のハプニングがこれか。
波乱の幕開けだな。
まあいいか、走って来ようかな。
「ちょっとストレス解消に警察に喧嘩売ってくる。」
「私達も行くわよ。」
「いいよ」
さて、ストレス解消しようと!
ハイウェイにて
「姉ちゃん、警察見つけた!」
よっしゃ、ドついたろ。
「よっしゃ、殺っていくぞ!」
スパイクベルト出して。
「後ろ気をつけてね。」
「ヒット!」
「ナイス!」
15分後、警察をことごとく殺っていき、パトカーが残り2台になった時、警察無線からこう聞こえた。(ストリートレーサーたる者は警察無線を着 信だけできるように改造された無線を使う)
「増援頼む。繰り返す増援頼む。」
「了解、この先のトンネルで待機させる。」
「あれは、ヤバい!」
「なんか知っているのか?」
「あのパトカーは優に400キロを出すモンスターカーだ!」
「まだ、全然走ってないのに!」
「あと5キロだ!」
ふぅ、あともうちょいだな。
このMustangはいいね、安定感のある加速なのに、一気に踏めるぞ!
よし、次のロードブロックがゴールだ!
うん?あれって、あの構えって?
「ヤバイ!タックルされる!」
「させないから!」
そして、俺の横にいたパトカーは物凄い勢いで街路樹に突っ込んだ。
その当たりによって街路樹が倒れた。
「ありがとう姉ちゃん」
「別にどうって事ないわよ。」
「それじゃ、帰るか」
「「「「うん」」」」
帰宅後
「あっ、歩美さん、車なら、シェイクダウンは、終えているので、あとは、点検等をするのでもう少し待っててください。」
「いいわよ、待っとく。」
俺はガレージに戻った
「そういえば、歩美さん」
「何かしら」
「歩美さんってリクの事が好きなんですか?」
「っ!! 何を言ってるの?あなたは!」
「いや、メンテナンスの日じゃないのに、リクのガレージに訪れるなんて人、今まで何人も見てきたので分かるんです。」
「あらそうなの。」
「ええ、全員女性だったのですぐに見分けられました。」
「七海姉ちゃん、ちょいと手伝って!」
「わかった。今行く。あっそうそう、リクはこういうことは物凄く鈍感なので、想いがすぐには伝わるといいですね。」
歩美ちゃんと七海姉ちゃんが後ろで話しているのが、聞こえた。
そして、僕の後ろで七海姉ちゃんのちょっと不吉な笑い声が聞こえた。