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暗い水

あたしは暗い水に

侵されて沈んでいく

あなたが眩しくて


その未来を信じて

必要とされないと

知りながらも

手を伸ばして


あたしは生温い幸せに

毒されて腐りゆく

あなたが輝くのを


その結末を想って

振り切ってしまいたい

抱えたまま

足を踏みしめ


焼けついた心の

虚しい影の中を

這い回る地下鉄

崩れてゆく暗い

暗い水の底まで

あたしは溶けて


あなたは無言で答えを

いつも出している

あたしが気付かずとも


その曖昧を恨んで

生きてゆけたらいい

もがいたまま

手を伸ばせず


焦げ付いた過去の

腐った泥の中を

切り裂く地下鉄

窓の外は今も

暗い暗い水の底

あたしは溶けて


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