51/167
あぶくのように
記録を消して 記憶を消して
時間を失くして 自分を失くして
忘れてしまえるならば きっと
そんなものはなかった、と
苦しい夜を 苦い朝を
時間を使って 自分を削って
支えているつもりでも それは
そんなことはなかった、と
いつだってあぶくのように
何もかも弾けて 音もなく
初めから終わりなど 何もなかったように
また次のあぶくの 渦を待ってる
名前を消して 目を背けて
時間を戻して 自分を戻して
取り返せるものならば それは
そんなもんだろう、と
いつだってあぶくのように
何もかも飛び散って 跡形もなく
灰になる事もなく 何も起こらなかったように
また次のあぶくが 渦を巻いてる
いつだってあぶくのように
何もかも弾けて 音もなく
初めから終わりなど 何もなかったように
また次のあぶくの 渦を待ってる




