表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「ゴメンね」と愛の始まり

作者: 悪死姫

「貴方なんてもう知らないからっ!ほっといてよ!」

俺の頬を叩き目の前から消えた、愛おしい彼女。

俺の部屋を飛び出す姿を唖然と見ていた。

本当は自分が悪い。でも、素直になれないんだよ。


あの日から一週間が経とうとしていた。

君が居ない夜は悲しくて寝れない。

悲しくて目を閉じた。


「あ、あのっ…神代先輩…。」

『何だ?春香さん。』

「入学した時から先輩が好きでした…。ひ、一目惚れで…生徒会にも入ったのは生徒会長を追いかける為に…。」

『え…。こんな俺でいいのか?』

「はい…。」

『よろしくな。春香。』

「…!はいっ!」


「蓮…大好きだよ。」

『俺もだ。』

「今日のデート楽しかったよ!」


『別に…。』

「最近冷たいよ…。私が何かしたの?」

『なんでもないから。』

「高校卒業してから可笑しいよ。蓮っ!」

『黙れっ!』

「っ…。」

『ゴメン。』

「貴方なんてもう知らないからっ!ほっといてよ!」


頬に涙が伝い目が覚めた。

彼女が居なくなってから毎日見る夢。

まるで、俺の心に追い打ちをかけるように。

付き合って1年でカップルは別れる聞いた事がある。

でも、俺は違うんだ。

日に日に彼女がさらに愛おしくなって壊しそうで…彼女を。

怖いんだ。

深夜に突然インターホンが鳴った。

『はーい。』

涙で濡れた目を擦り玄関のドアを開けた。

目の前に居たのは愛おしい彼女。

『…あ…。』

すると彼女はこう言った。

「ごめんなさい…。蓮の気も知らないで…。」

『お、俺も…ゴメン。』

目からは大量の涙が溢れて来た。

目を擦っても止まらない。

「泣かないで…。こっちが泣きたくなるよ…。」

俺の涙を指ですくってくれる彼女。

『っ…ありがとう。』


「蓮…大好きだよ…。家を出た時に凄く後悔しちゃって…でも、1週間が経つと会いたくなって…。」

『俺もお前が居なくなってから悪夢にうなされてしまって…。会いたいと願ってしまってさ。』

この日、本当の愛を知った。


『もう、離さないからな。』

「ありがとう…。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 実体験ぽい感じがするw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ