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夏生詩集

薄暗い朝

作者: 夏生

つめたい雨

つめたい風


水溜まりの上を

滑り通る車


濡れたキンモクセイの

甘酸っぱい香り


忘れていた、遠い日の朝が

胸によぎって消えて


から元気のニュース

昨日と形状記憶の人たち


チーズの焦げたトースト

ぼんやり味の紅茶


日中は暑くなる、と

毎朝驚く天気予報


つまらなそうな

長袖

くたびれた

半袖

イキイキと急かす

時計


カーテンを揺らす

朝の吐息


今日の背中越しに

見える昨日


今日の隣にある

明日


やるべきことは

やりたくないこと


やりたいことは

やれないこと


傘に埋もれていく






















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― 新着の感想 ―
[一言] こんばんは! 読ませて頂きました。 気の重い朝の情景が浮かんできました。 描写が美しいです!
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