ガッコウ帰り
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キーンコーンカーンコーン
チャイムの音と、クラスメイトのやや高い声。
その中でマフはスクールバックに教科書をいを入れていく。
(そういえば、もうママいないから、置き勉してもいいんじゃ?)
マフは教科書を数冊掴み、机の中に戻す。
少し罪悪感も感じるが、いつもより軽い鞄に、爽快感も覚えた。
「じゃーね!マフちゃん!」
「あ、うん」
手を振ってくれたクラスメイトに、小さく手を振りかえす。
クラスメイトの肩に掛けられた鞄にはたくさんのマスコットやキーホルダーがついている。
(ママにダメって言われてたキーホルダーもつけていいのかな)
そう思うと同時にマフは母を殺した罪悪感が解放感で塗り替えられている気がして、ゾッとした。
「なにを買うんだい?」
コンビニに入ろうとし、自動ドアに近づいた瞬間、鞄から声がした。
少しチャックを開けると、ゴンザレスが窮屈そうな顔をして、こちらを見上げている。
「今日の夜ご飯を…」
「えぇ!?食べるのかい!?」
「え、うん」
ゴンザレスがなにに驚いているのかわからず、マフは首を傾げる。
「昨日も思ったけどさぁ、君、おかしいよ。」
「え」
「いや、僕が言うのも変なのかもだけど、普通目の前で母親死んで食欲湧く?昨日だって、結構寝てたし。目とか冴えなかった?僕が今まで見てきた子は少なくとも数日間寝ずに飲み食いもしない子が多かったよ?僕が無理やりパンとか口に突っ込んで食べさせたりしたもんだよ。」
ゴンザレスは呆れた顔でマフの顔を覗き込む。
それと同時に、コンビニの自動ドアが開いた。
マフは立ち尽くしたままだ。
「…おかしい…の?」
「さあね」
ゴンザレスはそれ以上喋らなかった。
マフはゆっくりと店内に入る。
いつもは気にならない人のヒソヒソ喋る声が気になってしょうがない。
店内の冷房で髪の毛が軽くふわっと浮く。
肌寒い。
目の前がぐらぐらし始めた。
冷や汗が止まらなくなった。
さっきまでは気にならなかったのに。
みんなこっちを見てる気がしてくる。
自分はおかしいのかもしれない。
なんだか震えが止まらなくなり、マフはなにも買わずにコンビニを飛び出した。
みんな、こっちを、見てる気がした。
しばらく走って気づけば知らないバス停にいた。
「もー何?びっくりしたんだけどー」
鞄の中からゴンザレスの不満がな声が聞こえる。
「ごめn((
マフの声を大きな音が遮った。
『ぷるるるるるるるるる』
携帯の着信音だ。
でも何故か違う。
マフの記憶にあるスマホの着信音とは違った。
「お仕事がきたね」
ゴンザレスはいつもより、嬉しそうな声色だった。
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