夏休みはプールから!
春馬が四つ子とプールへ行くことに!?
「これよりこっちが小さい時は未満を使うの!」
有香里がいつものテンションで数学を教えてくれる。
ちなみに昨日は……
「夏休みだー!」
修業式を終えて帰路につくと有香里が声高らかに言う。
「嬉しいのは分かるが、少し音量を落としてくれ」
俺は苦笑しながらツッコむ。
「はーい」
「まぁ、2学期も終われてよかったな。春馬も60点は取れるようになったし」
花梨が染み染みと言う。
ただ最後の一言は余計だ!
「夏休みは何処かへ行くんですか?」
多緖が言う。
「プールとか……行きたい」
紗月がボソリと提案してくれる。
「プールか。久しく行ってないな」
まぁ、去年は母が亡くなってバタバタしてたし。
と、そんな感じにハイテンションだった有香里も家庭教師モードになると真面目にだけど明るく教えてくれる。
「まぁ、今日はこれくらいかな」
有香里がひと息つくと言う。
「おう、ありがと」
「ところでプールはいつ行きますか?」
「そうだな。来週末くらいか。」
~当日~
俺達はプールへと来ていた。
かなり大きくウォータースライダーもある。
さらに隣には海が見えている。
「春馬さん見てみて〜」
有香里の声に俺は振り向く。
すると四人が水着姿で立っていた。
四人ともフリルの付いた可愛らしい水着で、色や模様には各自の個性が出ていた。
有香里と紗月は水玉模様で有香里は黄色とオレンジ、紗月は水色と青が基調になっている。花梨は黒に花柄で大人っぽく見えるオシャレな感じで、多緖は模様は無くピンクに赤のラインが何本か入っている。
そして四人ともボディラインも良いのでみんな美人だなと改めて思った。
「どうかな……?」
紗月が聞いてくる。
「に、似合ってるし可愛いぞ」
「良かった〜」
紗月が嬉しそうにする。
「水着今日の為に新調したんだもんね」
有香里が言う。
(先週4人して出かけてたのはそう言う事か)
俺は思わず納得した。
「じゃ、取り敢えずウォータースライダーから行こうか」
俺達はウォータースライダーへと歩き出した。
「凄い列だなぁ」
俺は階段を埋めるようにできる列を眺めながら言う。
俺達は階段にたどり着く前に止まっていた。
『お昼は焼きそばにしよー!』
後を小さな子らが歩いていく。
「思い付いたー!スライダーを滑るときに"頭に焼きそば"を乗せて"焼きそばスライダー"とかどう?」
「何時かのバンドアニメか!」
ハリセンがあったら叩いてツッコみたいくらいだ。
それからしばらくしてやっと俺達の番が来た。
最初に有香里、次に花梨、紗月、多緖、俺の順で滑っていった。
スィーン
滑り始めると前に多緖が見えたり見えなかったりするくらいのスピードで滑っていく。
最後のカーブを曲がってプールへと出る。
「よっと」
俺は着水して立ち上がる。
「じゃあ次は……」
それから俺達はしばらく遊び、お昼ご飯は本日に焼きそばになった。
「キャッチボールしよー」
有香里が膨らませたビニールボールを持ってこっちにくる。
「おう」
俺達は迷惑にならない様に端で軽くキャッチボールを始めた。
「はい!」
有香里は花梨にパスする。
「じゃあ多緖!」
花梨は多緖にパスする
「よっと。紗月ー」
多緖が紗月にパスする。
「はーい…ぐはっ……」
紗月は漫画のように完ぺきな顔面キャッチを決めた。
「紗月大丈夫か?」
俺は思わず聞く。
「う、うん。大丈夫」
紗月は恥ずかしそうな表情で言う。
水着と相まって逆に可愛さが増している気がする。
「春馬、はい!」
「よっ。ふぅ」
俺はキチンとキャッチする。
紗月が少し悔しそうにしてるのを見て思わず笑ってしまった。
それからしばらくキャッチボールを続けた。
「楽しかったね〜」
「だなー」
「うん!」
「ですねー」
四人が口々に言う。
まぁ楽しめたなら良かった。
そうこうしていると放送が鳴って電車が入ってきた。
「ふぅ、疲れた〜」
俺は自分の部屋で腰を下ろすと独り言を言う。
すると部屋の襖がノックされる。
「はい」
「多緖です…その…ちょっと良いですか?」
俺は多緖に連れられるままに街を歩いていた。
「何処に行くんだ?」
「ここです」
多緖は指さす。
そこは去年イルミネーションを見た場所だった。
「春馬君…覚えてるかな?小さい頃、同い年の女の子を助けたこと」
「子どもを?」
「うん。まさにこのベンチで泣きそうになってて、家に送ってあげたとか」
この時俺はある日の事を思い出した。
確かに。泣きそうになってた子を家に送ってあげたのだ。
「あぁ、確かにそんな事もあったような」
すると多緖はフッと笑うと言う。
「あの時の子は実は私なの」
「はっ!?」
(マジかよ)
紗月の時といい俺は昔に四つ子に会っていたらしい。完全に忘れてたが…
「それで、その時思ったの。私も困ってる誰かを助けてあげたり、役立てるような人になりたいって。だから教師になろうって思うようになった。」
多緖は決意を固めたような表情で言う。
「君はあの時からずっと…"私の理想なんだよ"」
俺が困って何も言えなくなっていると
「あ、えーとつまり、あの日からずっと君のことが……好きってこと…」
多緖の顔がカァーと赤くなる。
こうして俺は4人全員から告白されてしまった。
次回最終回 四つ子と花火と未来
最後までお読み頂きありがとうございます!
さて、ついに次回最終回です。
今回の話でついに多緖も告白し、4人全員が告白しましたが、春馬は誰を選ぶのか!?次回明日更新の最終回をお楽しみに!




