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四つ子と旅行!? 後編

今回は旅行最終日!

春馬の初恋相手は四つ子の中に!?

四つ子と旅行 後編


ホテルを出た俺達は電車に揺られてある場所に向かっていた。


「宇治、楽しみだね」


隣で四人が話している。


その中でも多緖が一番楽しみそうにしている。


と言うのも多緖は以外と和風なもの抹茶なども好きらしい。


「次は宇治、宇治終点です」


車内放送がなる。


電車もスピードを落とし始めた。


「宇治着いたー」


有香里は相変わらずテンションは高い


「取り敢えず街の人に聞いてみましょ」


「それが早いか」


「あのーここら辺の方ですか?」


「はい」


「良かったらこの辺の事教えてくれませんか?」


花梨が駅前で会った女性に聞いている


その様子を見ながら俺は昔あったある少女……初恋相手の少女の事を思い出した。



~8年前~



俺は当時住んでいた家から程近い、川辺の公園に来ていた。


公園と言っても良くある滑り台とブランコがあるような普通の公園では無く、高速道路の下に名の通りドラゴンのようにグネグネした青と白い縦に細い穴の空いた壁に上には赤いラインが入っている終点が見えない程の長さの遊具だ。


その中の一部には縄渡りや滑り台もある。

俺はその遊具で遊ぼうと近付いた時だった。


公園の端でポツンと少女が立っていた。


水色の腰辺りまで伸ばした綺麗な髪に薄青く輝く瞳、さらに白いワンピース。美少女以外でどう言い表せるだろうか?それぐらい美しい少女だった。


少女はこちらに気付くと嬉しそうに寄ってくる


「"良かったらこの辺の事教えてくれませんか?"」


「お、俺何かでいいなら」


「やったー」


俺と少女は遊具に入った。


「木琴みたい」


「木琴?」


一瞬意味が分からなかったが言われてみれば床は細い木なので木琴に似てるかもしれない。


「うわー高いね」


少女はドーナツ状の遊具を見て言う


「まぁ、今は閉鎖されてるけどね」


「あそこー滑り台もある!」


それから俺と少女は一体何回、いや何十回滑り台を滑っただろうか。


一通り遊具を遊んだ所で少し歩いて駅やその周辺を案内した。


案内って言う程でも無かったかもしれない。


そのまま公園に帰って来た時には日が暮れて夕日が川と俺達を照らしていた。


夕日に輝く川とそれを眺める少女、俺は少女に何故だかドキドキしていた。


それで確かこのあと名前を教えてくれて……何か言ってたような。


今思い出したくても思い出せない。


なんて言ってったけ?


思い出したいのに思い出せない。


でもこころなしか雰囲気は花梨に似てたような…そんな訳はないだろう


ともかくこれが俺の初恋だった。



「フッ」


「何ですか?急に笑って」


有香里が聞いてくる


よく見ると花梨も聞き終わって戻って来ていた。


「いや、昔の事を思い出してな」


「昔の事って何ですか?」


「だ、だから……初恋の人と出会った人ことだよ」


いや、恥ずかしすぎるだろ


「えー初恋の人って誰なんでふか?」


だから大事な所で噛むのを止めろ


「それが…名前が分からないんだ、ただ薄青色の髪だったって事しか」


「えぇ!?」


「有香里、急にどうした?」


「いや、私達四人とも昔は私と同じ薄青色だったんでふけど……」


「は…あぁぁ」


「それってつまり…」


紗月が息を呑む


「私達の中に春馬君の初恋相手が居るってことですよね」 


多緖が簡潔にまとめる


「えぇぇぇ!」


「ほ、本当なの!?それ」


「まぁ俺の記憶だけだから違うかもしれないが…」


「詳しくは帰ってからにしましょうか」


多緖がおずおずと言う。


「そうだな。取り敢えず行きたい所を周ろう」


ここからは割愛するが、茶屋や宇治源氏物語ミュージアムなど色んな所を周って帰るためにJR宇治駅に来ていた。


「壺でっか!」


JR宇治駅の入り口には大きな壺がある。


「えーと、次の電車はもう来るから駅に入ろう」


「はーい」



ガタンゴトン

電車がフルスピードで京都と大阪の県境を走り抜ける。流石新快速


「夕飯どうしまふ?」


「どうしましょうか」


「父さんは自由に食べて来てって言われたけど」


有香里、多緖、花梨が順に言う


「フフフ。俺に案がある」


「何ですか?」


そして俺達は乗り換えをして元町に来た。


「何で元町なんですか?」


「ふふふ。それはこれだ」


俺はある店を指さす


それはとある豚まん屋さんだった。


「おぉ!」


多緖がアッサリ飛びつく


いやお前はどっかの"五女"か!


まぁいい。この反応はよそ通だしな。


こうして俺達の夕飯は豚まんに決まった。



ガタンゴトン


新快速が大阪方面に爆走している


ゴスン


急に方が重くなり振り向くと、多緖が俺の肩に寄りかかって寝息を立てていた。


ラノベや漫画、アニメなどでは定番だがまさか実際にされるとは。


にしても多緖の寝顔……以外と可愛い


じゃなくて!普通に周りからガン見されてるし恥ずかしいんだが……


ゴスン


俺は反対の肩を見る


反対では花梨が寝息を立てていた。

余計に周りからの視線が痛い……


花梨の寝顔も幸せそうで可愛い


「ん?」


俺は花梨の寝顔に見覚えがある気がした


(何だっけ……あ)


それは初恋の少女にあったあの日…


途中まで電車が一緒で隣同士で座って……あの少女も俺の肩で……


(そうだ)


俺はあの日の事を再び思い出していた。


(まさかな…)


俺は周りの視線…と紗月と有香里から注がれる怖い視線を我慢しながら電車に揺られた。



「起きろー駅だぞ」


「え?」


「何ですか?って」


「す、すみません」


「今まで私……」


花梨と多緖は一瞬で目を覚ますと顔を真っ赤にした


テレンテレン


JR西日本特有の開閉音がなってドアが開く


俺達は電車を降りた。



「「「「「ただいま」」」」」」


あれから日が落ちきる前に家に着いた


多緖がお腹空いたと言うのでささっと夕飯の用意をした。

 

「「「「「いただきます」」」」」


家に帰ってきた俺達は夕飯を食べていた。


「旅行楽しかったでふ」


「だな」


「うん」


「ですね」


四人が頷き合う


「まぁ、旅行に行けたのはお前達四人のおかげだ。ありがとな」


そう、この旅行に行く前が大変だったのだ


次回に続く…







最後までお読み頂きありがとうございます!

今回は初恋の初恋相手についても描いてみました。

果さて四人のうち誰でしょうか?ぜひ予想してみてください!

次回はラノベ彼女を一回分お休みして仲川さんちの四つ子家庭教師を連続更新します!

次回もお楽しみに!

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