四つ子の意外な趣味や特技 (後編)
今回は多緖と花梨の家庭教師!そして登校中に出会った女性とは!?
四つ子の意外な趣味や特技 (後編)
俺は今日も有香里からオススメされた漫画を読んでいた。
「そろそろか」
俺は漫画を置いて立ち上がる
今日も多緖と花梨それぞれの部屋で家庭教師をするらしい
俺は多緖の部屋へと向かう
コンコン
「入るぞ」
「はい」
襖を開いて多緖の部屋に入る
多緖の部屋は意外にも綺麗に片付いている
入り口の襖の少し先には小さめな本棚があり、流石ラノベ好きの姉妹、紗月の影響もあってか、「ソードアンド·オンライン」や「青春ブタ野郎は夢を見ない」などがある
そして本棚の横には勉強机があり、椅子の背もたれは紗月と違い赤いものになっている
俺は視線を下に向ける
床の畳の上には特に何もなく、机すらない
「何処でするんだ?」
「えーと……」
多緖はしばらく考えた後
「致し方ありません。私の机に座ってください」
「お、おう」
まさかの女子の勉強机に座る事になろうとは
(凄く緊張する)
「では、2学期の復習から行きましょうか」
「よく覚えれてます」
「まぁ、多緖が教えてくれたすいへーりーべーぼくのふねのおかげだよ」
「なら良かったです」
多緖は嬉しそうに言うと
「じゃあ今日はこのくらいにしときましょうか」
「おう」
俺は筆箱などを持つと立ち上がる
「所で多緖」
「はい、なんでしょう?」
「ここの本棚にある本は全部紗月から借りてるのか?」
「はい、偶に面白いよって貸してくれるので」
その時俺は本棚に見慣れないものがあった
「多緖、これは?」
「あぁ、それは御朱印帳です」
「御朱印って神社を参拝した時に証明?としてもらうことができるって奴だよな」
「そうです」
「まぁ、まだ何個かしか集めれてませんけど……」
多緖が照れたように頰をかきながら言う
「そうなのか」
俺はあまり御朱印とかに詳しくはないから何とも言えないが応援したいなと思った
「じゃ、またな」
俺は多緖の部屋を出る
何だか昨日からアイツらの意外な一面をしれているような気がした
夕飯を食べたあと俺は花梨の部屋へと向かっていた
花梨の部屋は他の三人の部屋の奥だ
コンコン
「入るぞ」
「どうぞ」
俺は襖を開ける
花梨の部屋は紗月の部屋と似た形で真ん中に小さな机があって、端に勉強机がある形だ。ただ花梨の場合はピンクが基調になっている。そして部屋の端には小さな棚があって、猫のぬいぐるみや置物が色々飾られている
「お前、猫好きなのか?」
「そ、そうよ悪い?」
「いや、逆になんか可愛い趣味だなって」
「かっ……」
花梨の顔がみるみるうちに真っ赤に染まっていく
「と、取り敢えず家庭教師始めるぞ!」
照れを隠すように強めの口調で花梨が言う
なんかそれはそれで意外性があって可愛いと言うか
って違う違う
俺は座って机に筆箱などを置く。
「そう、出来るじゃない」
(良かった〜間違ってるかと思った)
二学期の復習は何とか正解する事が出来た。
「まぁ、今日はこれくらいにしとこうかしら」
「そうなのか」
てっきりもう少しやるものだと思っていたが
俺は時計を見て驚く
「もう9時か」
「そうよ気付いてなかったのね」
「まぁ集中出来てたなら良いことだわ」
こうしていつもとは違う家庭教師が終わった
次の日
俺とアイツら四人でいつものように学校の最寄り駅まで電車に乗っていると突然俺の隣に座っていた同い年くらいの女性が話しかけてきた
「君、春馬君だよね?」
「えっと、あなたは?」
「私は………」
その人は俺の知る人だった
最後までお読み頂きありがとうございます
今回は前回の続きでした!四人の部屋はかなり各個性が出てるかな?と思います。そして最後の女性は一体?次回お楽しみに!




