四つ子のお正月
今回は四つ子と春馬の初詣です!
意外な人が巫女をしていた!?
俺、上条春馬は部屋に差し込む陽の光で目を覚ました。
今日は1月1日元旦、まぁ富士とか鷹とかなすの夢は見なかったが。
それは置いといて、俺は寒くて布団から出たくなかったが、どうせアイツら四人に叩き起こされる事になるので、俺は布団を出た。
服だけ着替えて部屋を出るともうアイツらも起きていた。
その後は朝ご飯におせちを食べた。
おせちと言ってもスーパーで買うようなものでは無く花梨と紗月とおじさんが作った物だ。
俺は試しに一口食べてみる。
「お、母さんの味だ」
花梨が思い出すように遠くを見ながら言う。
「そりゃあお母さんに聞いたレシピだしね」
「春馬のお母さんが姉である私達のお母さんにレシピを聞いて作ったなら同じでもおかしくない」
紗月が分析するように言う。
「確かに。そうかもな」
俺は頷きながらお雑煮を見る。
このおすまし風なお雑煮も母さんが毎年作っていたものと同じだ。
関西のお雑煮は白味噌を使ったとろっとした物が多い見たいだが、母さんは生まれが関東の方らしくおすまし風でずっと作っていた。(実話)
俺は何の違和感もなくお雑煮を食べる。
すると今まで食べていたお雑煮とほぼ同じ味なのに何だかさらに美味しく感じた。
「お雑煮も母さんの味とほぼ同じだな、だけどより美味しくも感じる」
「お雑煮を作ったのは紗月だったわよね」
「うん。お母さんから聞いたレシピを元にして少しアレンジもしてみたの」
「美味しいって言ってもらえて良かった」
紗月がこちらを見ながら嬉しそうにする。
あれから朝ご飯を食べ終わって、俺は部屋に戻っていた。
すると、コンコンと部屋のドアが叩かれる。
「どうかな?」
そこには着物を来た四人が立っていた。
「初詣に行くぞ」
「お、おう」
こうして俺と四人、それにおじさんの6人で初詣に向かった。
最寄り駅から3駅ほど電車に揺られて、そこから再び10分ほど歩くと道の反対側の川に赤色の欄干の橋が見えてくる。
神社に入ると大きな門を2つ通り抜けると本殿が見えてくる。
俺達は長い行列にしばらく並んでやっと順番になった。
本坪鈴を鳴らす。
俺は目を瞑り手を合わせながら祈る。
「もっと勉強が出来るようになりますように」
ちなみに他の四人はと言うと
有香里は「春馬さんともっと勉強出来ますように」
花梨「春馬の学力を少しでも上げられますように」
紗月「春馬ともっと勉強頑張れますように」
多緖「この5人で仲良く過ごせますように」
全員がほぼ同時に顔を上げる。
俺達は本殿から降りる。
すると灯籠の前に見覚えのある人影が腰をかがめて何かを拾っていた。
するとその人影は立ち上がる。
俺と四人は揃って言った。
「「「立花さん!?」」」
そう、そこに居たのは巫女姿の立花さんだったのだ。
「って、上条春馬、それに仲川さん達」
立花さんも気付いたようでこちらを見る。
「で、何で立花さんがここに? バイト?」
「単に父さんがここの宮司さんと知り合いで、初詣で参拝客が増えるから手伝ってって言われて手伝ってるだけよ」
「そうなのか」
改めて立花さんを見る。
俺はずっと別な場所に初詣に行ってたのもあって、実際に巫女さんを生で見るのは始めてな俺だが、巫女さん自体は見たことがあった。
有香里から借りた宮神さんちの縁結びと言う漫画で見たことがあったのだ。
立花さんの巫女姿は以外にも似合っていた。
「でも巫女姿も似合ってるぞ」
「そ、そうかしら」
立花さんの顔が少し赤くなる。
「まぁ、大変だろうが頑張れ」
「わ、わかりましたわ」
俺と四人は再び歩き始める。
すると紗月がこちらを見ながら言う
「春馬、今立花さんに見とれてた?」
紗月がいつもより声のトーンを落として言うので俺は思わずギョッとする
「してねぇよ」
「本当かしらね」
花梨も俺を疑わしそうに見る
「本当だ」
「はぁ」
こうして俺はこの"四つ子の家庭教師"に振り回される1年が始まった。
新年一発目の四つ子家庭教師会議
私、仲川紗月は居間のいつもの場所に座っていた。
すると机を挟んで前に座る花梨が口を開く。
「みんな集まったわね」
花梨が部屋を見渡すと言う
「はい!」
「うん」
「はい」
「で、議題は?」
私はさっそく切り出す
「うーん、今年の方針とか」
有香里が珍しく真面目に提案する
「有香里が真面目な提案するの珍しい」
「なんで!?私、どう言う風に思われてるの?」
「うーん、余り真面目だとは思わないわね」
「いつも有香里のせいで脱線してる気がするし」
花梨がズバッと告げる
「うぐ」
有香里は反論できないようだ
「でも、話が脱線するのは私だけのせいじゃないじゃん!多緖も良く脱線させてる気がするし」
「私ですか!?」
「確かに」
私は静かに言う
「紗月までぇ」
「はいはい。それはそうとして今年の方針はどうするの?」
私は手を挙げる
「じゃあ紗月」
「去年の最後の方と同じで、ゆっくり丁寧に教えてあげたら良いと思う」
「確かにそれが良さそうです、次の家庭教師は4日からですしもう少し考える余裕はありそうです」
多緖が頷きながら言う
「あと話しとくことはある?」
「はーい」
有香里が元気よく手を挙げる
「有香里」
「今日、立花さんに会ったけど凄い久しぶりだったよね」
(結局有香里が脱線させるんかい!)
私と花梨が心の中で同時にツッコむ
「でも確かにそうですね」
多緖が思い出すように言う
「そりゃあ筆者が11話から登場させるの忘れてたからでしょ」
花梨が呆れたように言う
「花梨、メタい」
私は毎度恒例なツッコみを入れる
「でもそうでしょ、最近なんて夏休みに入ったのを良いことに同時連載で異世界物も書いてるのよ」
「花梨、話が凄くメタい方向に言ってます」
「じゃあそろそろ会議も終わろうか」
「そうだね」
有香里が頷く
「じゃあ」
「今日の家庭教師(会議)終了!」
(まだそのネタやるんだ)
私は心の中で再びツッコむ
こうして会議は終わった
最後までお読み頂きありがとうございます!
今回はお正月のお話です
そして親の繋がりで立花さんが巫女をしてました!
と言うかしばらく立花さんを登場させてなくてすいませんでした。理由は本編内で花梨が代弁してくれました……。では次回お楽しみに!次の更新はドリームアナザーワールドです




