四つ子のクリスマス
今日は春馬達のクリスマスのお話です
俺、上条春馬は一階の皆のいるダイニングに来ていた。
ダイニングテーブルの上はいつもよりも豪華だった。
それもそのはず今日はクリスマスだからだ。
俺が机に着くと皆で手を合わせて食べ始めた。
「良く食べたなぁ」
おじさんが花梨や紗月と共に台所で片付けをしながら言う。
「だな」
俺が共感すると
「みんな、どうかな?」
食べ終わってからしばらく居なかった有香里が戻ってきたようだ。
「何がだ?って、え」
そこにはサンタのコスプレをした有香里が居た。
「似合うかな?」
有香里が心配そうに聞いてくる?
「似合ってるぞ」
「良かった」
有香里が安堵の表情になる。
それにしても有香里のサンタは可愛すぎるぐらいに似合っていた。
「有香里は本当こう言うの好きだよな」
まぁそれが有香里らしいと言えば有香里らしいが
有香里は何かを思い付いたように皆の方を見るという。
「せっかくだし紗月達も着てみたら?」
「「「!?」」」
花梨と紗月の片付けの手が止まると同時に三人とも
顔が赤くなる。
俺は少し迷ったが有香里に助け舟を出した。
「俺も着てみても良いと思うぞ」
「「「!?」」」
三人は驚いたように顔を見合わせた後
「そ、そこまで言うなら着てやるわ」
花梨は有香里と共に部屋を出ていった。
それから直ぐに元の服に着替えた有香里が部屋に戻ってきた。
そして遅れること数分でサンタ服に着替えた花梨も戻ってきた。
「ど、どう?」
「あぁ凄く似合ってるぞ」
花梨は嬉しそうにこちらを見た後
「あ、当たり前でしょ」
と誇らしげに言う。
それから直ぐに花梨と紗月が部屋を出て行った。
花梨が戻って来て数分後、キューとドアがゆっくりと開かれて紗月が恥ずかしそうに、そぉっと入ってくる。
「どう?」
「おぉ似合ってるぞ」
清楚系な紗月だからこそより似合ってる気がする。
「良かったあ」
紗月が嬉しそうにこちらを見ながら言う。
こちらを見られると照れるから止めてくれ。
「次、多緖の番」
「わ、私もですか」
「うん。私達も着たんだから」
「わ、分かりました」
こうして紗月に連れられるように多緖が部屋を出ていった。
キューとさっきの紗月のようにゆっくりとドアが開いて多緖がゆっくり入ってくる。
「どどど、どうですか?」
「あぁ似合ってるぞ」
「良かった」
ガチャと直ぐにドアが閉まった。
「多緖も頑張った」
紗月が嬉しそうにドアに拍手していた。
あれからも色々話していると
「せっかくだしイルミネーション見に行きませんか?」
多緖が提案する。
「イルミネーション?」
「はい。この近くでやってるので」
「私も行きたい!」
有香里が一番に賛成する
「俺もちょっと気になるな」
「じゃあ行ってみよっか」
紗月も賛同する
「それもそうね」
花梨も賛成のようだ
こうして俺達はイルミネーションを見に行くことになった。
「で、どの辺なんだ?」
「すぐそこですよ」
多緖に言われて俺達は家を出て大通り沿いを歩いていく。
周りの店はシャッターが下りている。そして俺達の背中側にはお城……では無く大学の博物館がそびえている。
すると交差点の先にイルミネーションが見えてきた
横断歩道を渡って俺はその規模に驚く
道路沿いの公園をフルに使ったイルミネーションは公園全体を明るくしていた
真ん中には大きなイルミネーションのツリーが立っていて、電信柱に向かって流れ星風の電飾が流れるように付いたり消えたりしている
「凄いなぁ」
「でしょ」
多緖はどやっと言う顔で言う
「このイルミネーションは昔から毎年見に来てるんだよ」
「へぇ」
だから詳しかったのか、俺は納得した
私、仲川多緖は春馬達とイルミネーションを観に来ていた
みんなバラバラに動いて写真を撮ったり、見たりしている。
「あの、良かったら休憩所の方に行きません?」
「あぁ構わんが、どうしてだ?」
「行ってみたら分かりますよ」
私は春馬を連れて公園の休憩所の方に向かう
「おぉ」
春馬が驚きの声を上げる
それもそのはず休憩所もイルミネーションで光っているのだ。
私と春馬は休憩所のベンチに座る
ベンチの中はイルミネーションで明るくなっている
屋根を支える柱には雪だるまなどの光る装飾や網網になったライトが吊るされている。
「それにしてもこれだけのイルミネーションをするって凄いな」
「ですねぇ。このイルミネーション、夢ナリエは自治会の肩が毎年セットされてるんですよ」
「へぇ、自治会の人には頭が上がらないな」
「って、名前の夢ナリエって」
「えぇ、神戸でやっている神戸ルミナリエから来ているみたいです。"地震"の年からやってるみたいですし」
「地震か…」
春馬は少し考える表情をした後、こちらを振り返る。
「ど、どうしたんですか?」
私は思わず聞く
「いや、多緖、イルミネーションに詳しいなと思ってな」
「まぁ、私イルミネーションが昔から好きで色んなイルミネーションを見に行ったりしましたから(実話)」
「へぇ、なら詳しいだろうな」
春馬が納得した表情をする
私は冷静を装いながらも内心では凄くドキドキしていた
「ここで言うべきでしょうか……」
イルミネーション以上に君の事が好きだ。
これだけの事を私は言えないでいた。
今言うべきか、もっと一緒に過ごしてから言うべきか
「ねぇねぇ春馬さーん」
有香里が走ってくる
私はもっと一緒に過ごしてから言おうと決めた。お父さんの行った通りに。
それからも皆でイルミネーションを楽しんだ5人であった
最後までお読み頂きありがとうございます!
そして投稿を4日間お休みしてしまいすみませんでした。理由としては土曜日から39度超えの熱を出して寝込んでいて、熱が下がった今もまだ本調子には戻りきってはいません。ただ投稿はこれから再開していきます!体調を崩している間に2000pvも突破いたしました!これからもよろしくお願いいたします!
次回お楽しみに




