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学園祭準備と有香里の心配

今回は学園祭の準備の様子などを描いてみました


「ふぅ疲れた」


俺は教室の床に座り込む。


クラスの準備が終わってから3時間近く演劇部と共に練習してたのだ。


隣では多緒も疲れた様子で座っている。


いよいよ本番まで後1週間となっていた。




いつものように家で夕飯を食べていると


「私から発表があります!」


と有香里が声高らかに言う。


「なんなんだ?」


と俺は有香里に聞く。


有香里は


「良くぞ聞いてくれましたー!なんと私も春馬さん達の劇に出ます!」


「おぉ!?」


紗月が聞く


「何の役なの?」


「ふふふ、木(G)です」


「木?」


有香里は苦笑しながら


「そうなんだよ。木の担当だった子もインフル(エンザ)になっちゃったみたいで」


「そう言う事」


有香里以外の全員が納得した顔をした。


すると花梨が改まったように言う


「春馬、春馬は学園祭、誰と周るかは考えてるの?」


「いや、特に決めてないけど」


花梨の顔が明るくなったかと思うと


「じゃあ、私達四人と周るのはどう?」


こうして俺は四人一人一人と周る事になってしまった。



「おぉ似合ってる、似合ってる」


今教室ではメイド喫茶で使うメイド服の試着が行われいた。


メイド服と言ってもクラスTシャツの上から簡単に着れるようなものだが…


今は紗月の番なのだが凄く盛り上がっているようだ。


俺達男子は他の小物を作りながらその様子を見ていた。


その後も多緒や有香里も試着したが花梨の時はコンサート会場かというくらい女子の歓声が上がり、俺や日崎達も流石に苦笑していた。


俺はアイツら意外とメイド服似合うし、"可愛い"なと思いながらも作業を続けた。

そんな中有香里だけ表情が曇っていた。





「有香里が消えた!?」


俺は思わず大きな声で紗月に聞き返す


「うん。でも場所の検討はついてるから、私が見てくる」


「おう、なら頼む」


「分かった」


紗月は靴を履き替えて出ていった



「有香里何してるの?」


私は目の前に居る有香里に聞く


「何で分かったの!?」


私は周りを見る。後には二車線の道があり、パチンコやホテルがあり、目の前には川が流れている。川との間に位置するここは元々道だった場所で今は雑草の生い茂るだけの場所だ。


「一人で居るのにうってつけの場所だから」


「それに、有香里ならここに来ると思った」


「なんで?」


有香里は不思議そうな顔をしてこちらを見ている。


「有香里、覚えてないの?中学の時、花梨と喧嘩して怒って家を出てここで泣いてた事」


「あーそんな事もあったね…」


思い出したらしく有香里は恥ずかしそうに川の方を観ながら言う。


「で、何でここに来たの?」


有香里はこちらを振り返りながら言う。


「私、春馬君に似合うのかなって思って」


「どうして?」


「だって学園祭で春馬君と一緒に周るでしょ」


昨日の夜に決めた時間を決めて1人ずつ春馬と周る話の事だろう。


「それで、一緒に周るって考えた時、なんか自信が無くなっちゃって」


「私は有香里も似合うと思うけどな」


「そうかな、運動と数学が得意なだけで花梨や紗月みたいに美人でもないし」


私はふっと口をほころばせると言う


「有香里、忘れたの?」


「え?」


「私達四つ子でしょ。だから私や花梨だけじゃない。みんな可愛いって事」


有香里はいつもの笑顔に戻ると


「そっか、四つ子なんだから全部"四等分"って事だね!」


「そう言う事」


有香里はこちらを振り向くと


「紗月ありがとね」


(有香里、本当は分かってたんでしょ)


私は心の中で思った




最後までお読み頂きありがとうございます!

今回の話の中で登場した河原の旧道後は実在する場所(筆者の故郷)をモデルにしました!ちなみに道が移動した理由は雨の時に増水で通れなくなる事が多かったからとのこと。そして本作が恋愛ジャンルでのランキングで55位になったみたいです!始めて一ヶ月ほどで色々慣れないなか頑張ってきました!これからも頑張ります!では次回お楽しみに。

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