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【悲報】推しのVTuberが母だった件  作者: 宮田花壇
2章

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Mなるハンバーガーショップ⑤

「サーサー! 気を取り直して引き続きバッチこーいデス! お客さんたち、どうぞカモーン!」

「……あの、やる気を出してくれるのはけっこうなんですがシェリー先輩。さっきからずっと気になってたんですけどその“バッチこい”って掛け声はなんなんですか? フツーは“いらっしゃいませ”とかでは? あと俺の幻聴かもなんですけど、地味にバッチこいのたびに背後から小さくパンパン変な音も聞こえるような気がしてて……」

「Oh、それは幻聴じゃないデス。ワタシが配信しながら自分のオシリを景気よく叩いている音なので安心してクダサイ」

「あ、そうだったんですね。よかった、テンション上がりすぎてついに自分の頭がおかしくなったのかと思いましたよ」


 あービックリした。たしかにそれなら安心だ。


「……って安心じゃねぇ! 自分の尻!? なぜそんなことを!?」

「決まってマス。モチロンお店のためデス」

「お店のため!? 景気のいい尻叩きが!?」

「イエス。ただいらっしゃいませと言うだけの接客なら誰でもできますからネ。ですが私たちの“M‘sバーガー”はまだオープンしたてのルーキー。強豪ひしめくバーガー界では弱小のひよっこ。普通の接客をしててもお客なんて呼べるはずがありまセン。そうして考えた結果、この“スパンキング接客法”に辿り着いたというわけデス」

「スパンキング接客法!?」

「まあ簡単に言ってしまえばスマイルみたいなものデスネ。注文ついでにワタシのとびきりのヒップを提供することで顧客満足度を上げてリピート率を高めようという戦法デス」

「いやなんだその戦法!? なんですかヒップを提供って!? まさか叩けってか?」

「そうデス」

「そうです!?」


【コメント】

 :そうです(真顔)

 :即答で草

 :聞けば聞くほど意味わかんねぇwww

 :客「ヒップください」シェリーちゃん「どうぞ」プリッ

 :意味不明な状況で草

 :もはや完全に別の店やん

 :でもぶっちゃけこんな店あったら行きたい

 :客(また来よ……)


「フフッ。なにをそんなに驚いているんデス、ベビーちゃん? まさかもうお忘れデスカ? ワタシは自他共に認めるドМの中のドМ。いつどこであろうと罵られタイ、虐げられタイ……そういう願望を常にウチに秘めていマス。それはたとえ勤務中であろうと変わりまセン。であれば接客に乗じて自らのオシリを差し出すくらいは当然の行動デス」

「いやそこは可能な限り接客だけに集中してほしいんですけど……」

「まーでも真面目なハナシ、理由はそれだけではありませんがネ」

「ああ、一応他にもあることはあるんですね……よかった。で、なんです?」

「その前に、ベビーちゃんがレストランに入って最初に刺激されるのはなんデスカ?」

「刺激される……ニオイ、とかですか?」

「そうデス。トビラのオープンとともに漂ってくるニオイ……これがまずファースト。そして続いて飛び込んでくるのがカウンターの上などそこかしこにあるおいしそうなメニューの写真。そう、つまり五感における嗅覚と視覚デス。これらの刺激があるからこそお客はアレも食べたい、コレも食べたいとなって商品をたくさん買ってくれるわけデス。逆に言えば、これらの要素はお店の売り上げにつながる大事な要素」

「はぁ……」


【コメント】

 :ふむ

 :はいはい

 :まあそうね


「で、ワタシは考えました。これらがお客の購買意欲を生むのであれば、そこにもう一つ……要するに聴覚という音の刺激をブレンドすればもっと売上がアップするのでは、と」

「ま、まさか……!」

「そう……それがワタシがオシリを叩く理由デス」

「いやぜんぜん意味わからん」


【コメント】

 :wwww

 :wwwwwwww

 :謎理論

 :なるほど……わからん!

 :どういうこっちゃねんwww


「というわけなので、よろしければ店長もいっしょにどうデス? あ、ベビーちゃんは自分で叩くよりママに叩かれるほうがいいですかね? ベビーだけに」

「あ、それいいかもシェリちゃん。さ、たっくん? ママにお尻出して」

「出すわけないだろ! なんすかベビーだけにって! うまくないから!」


【コメント】

 :お尻ペンペン

 :まーたんノリノリ

 :ただ息子の尻が見たいだけ定期


「仕方ないデスネ。じゃあ今からベビーちゃんの家に行くのでワタシのオシリをどうぞ叩いてクダサイ」

「わざわざ!? いや来なくていいですよそんなことで! それ単にシェリー先輩が叩いてほしいだけでしょ!?」

「えーでも実際シェリっちのお尻ってかなりすごいよ? せっかくだし一回くらい叩いといた方がいいんじゃない? まあベイビんはまだオフで会ったことないから知らないだろうけど」

「そうね。大きくてハリが合ってそれこそ外国人のモデルさんのオシリ~って感じだもんね。前にママが叩かせてもらったときもパチンって良い音がしたもの」

「うん。その辺の太鼓なんか目じゃないんじゃないかな」

「だからって先輩の尻を叩けるわけないでしょ! しかも女性の! あとなんで二人ともさっきからどっちかと言うと立ち位置がシェリー先輩寄りなんですか!?」


【コメント】

 :たしかにw

 :四面楚歌

 :たっくんかわいそうw

 :でも女性ばっかの職場の男性店長ってこんな風になりがちだよね

 :しかも赤ちゃん(年下男子)だし

 :てか今更だけど赤ちゃんが店長ってすげぇ店だな


「ま、そういうわけなのでどんどん行きますよ! バッチこーい!」パァン!

「バッチこーい!」パァン!

「バッチこーい!」パァン!


「えぇ……だから何をもってそういうわけなのか全くもって意味不明なんですが。しかも気づいたら他の二人にもガッツリ伝染してるし」


【コメント】

 :怒涛のスパンキングで草

 :パンパンパンパンうるせぇww

 :どう考えても飲食店で飛び交う掛け声と音じゃないw

 :なんだこの店・・(n回目)


「いやホントですよ。マジでなんだこの店……店員がパンパン尻叩きながら客にバッチこいって叫ぶとか。こんなんもはやハンバーガー屋と言うより、むしろハンバーガー屋の皮を被ったSMクラブだろ。こえーよ」

「まあまあいいじゃないたっくん。皮ならたっくんだって被ってる――」

「おいやめろ」


【コメント】

 :草

 :草

 :草


「というかみなさん少しはマジメに働いてくれませんかね……? さっきからもはや俺しかハンバーガー作ってないんですけど……あ、ほらまたお客さん一人帰っちゃった」

「ん~なんでだろうね?」

「不思議デス……」

「たぶんだけどもっとハードなサービスを期待してたのかもしれないわね」

「ナルホド。でしたら今度はサイドメニューで鞭でも追加しまショウカ?」

「違うから! いつまで経っても注文がこないからだよ!!!」


【コメント】

 :wwwwwwwww

 :もうダメだww

 :お客さんバッバイ

 :いや鞭てw

 :そんなもんないだろw

 :アクションゲームかなにかかな??


「え~けどそうかな? あれはたぶんルミたんたちの会話に興奮して帰っただけって説もあるんじゃない?」

「たしかに心なしか手で股間をおさえてたかも。きっとこれからお家で4545する気ね」

「むっつりサラリーマンですネ」

「んなわけないから! どんだけ節穴なんだよアンタら! ……てかマジでみなさんそろそろマジメに働いて――」

「あ、そうだ。せっかくだから私たちも本家と同じようにセットにオモチャでもつけてみない?」

「お、ナイスママみん。それめっちゃアリ!」

「いいデスネ~! なににしまショウ?」

「ここはやっぱウチの店らしくさっきの案を採用して鞭とか!」

「三角木馬はどうデス? おもちゃっぽいデスヨ?」

「いやそれデカすぎでしょw どんだけw」

「いっそ何個かに分けて組み立て式にしてみればいいんじゃないかしら? ほら、ディアゴ〇ティーニ的な」

「いいね~。でもそれだとさすがに子ども向けじゃないような気も?」

「まあそこは大人のハッピーセットということにしときましょう」

「Oh! エクセレントデス、ママミパイセン!」


【コメント】

 :大人のハッピーセットw

 :発想がひどすぎるwww

 :おもちゃ()

 :よっしゃこうなったらもうマッサージ器でも売ろうぜ!


「ねぇねぇたっくん。たっくんはどう思う?」

「…………」

「あら? たっくん?」

「…………」


【コメント】

 :お?

 :どうしたたっくん?

 :フリーズした?

 :PC落ちた?


「…………」



 ――――――プッツン。



「だぁああああもう終わりじゃこんな店ぇええ! やってられっかちくしょおおお!!!」

「おお! なんか急にベイビんが覚醒した!!」

「どうしたのたっくん!? 大丈夫!?」

「うるせぇえええどうしたもこうしたもあるかーい! やめだやめだ店長なんて! こうなったら俺だって好き放題やったらぁああ!! ほらバッチこーいバッチこーい!!」 パァンッパァンッ!


【コメント】

 :wwwwww

 :wwwwwwww

 :wwwww

 :あーあベイビくんこわれちゃった

 :ヤケクソで草

 :これぞワンオペの末路

 :ついにたっくんまでスパンキング教に・・・


「う~む、さすがにちょっと好き放題ハシャギすぎだか」

「ごめんねたっくん。ママもつい悪ノリしちゃって……」

「まーまーいいじゃないですかパイセンがた。これで店長からのお墨付きも出たことだし、ワタシたちのオシリでバッシバッシ稼いでこの店を町一番のハンバーガーショップにしてまショウ!」

「……うん、それもそうだね。こうなったらルミたんたちもベイビんに続こう!」

「よーしそれじゃあ最後までみんなで力を合わせてがんばろうね、ルミちゃん、シェリちゃん!」

「「おー!」」



【コメント】

 :でも冷静に考えたらケツを叩かせて客から金とるサービスって風営法違反じゃね?



「「「「あ」」」」








 ―閉店のお知らせ―


 平素より“M‘sバーガー”をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。


 このたび、当店は飲食物の提供に際して「お客様からの罵倒を求める」「尻を突き出して打撃を要求する」「それに伴い卑猥な奇声を発する」などの行為が風営法に反するという警察からのご指摘を受けたため、誠に勝手ながら閉店させていただくこととなりました。


 これまでご来店してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

 短い間ではございましたが、皆さまの温かいご支援の中で営業できたことをスタッフ一同誇りに思っております。


 またいつかどこかでお会いできる日を楽しみにしております。


 M‘sバーガー店長

 花咲ベイビ



店は閉店しましたが作品は続きます。ご了承ください。


次回は7/15(火)に更新予定です!

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