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アリスは××したい!〜幼馴染はヒーローボーイ〜  作者: 有氏ゆず
第二話 同棲!?いやいや同居ですから
10/31

2-2





しかし、俺の家で共に生活するとなると、俺の両親にバレてしまう危険性があった。

……ということなので、俺は最終兵器を使うことにする。


俺は寺本家に生まれたが、寺本家には本家に当たる奉日本家が存在していた。つまり、寺本は分家なのだ。

奉日本はそれはもうお金持ちの家で、国すらも味方につけている……とか何とか聞いたことがあった。実際どうかは知らないが。


まあその話は今はどうでもいい。本家が奉日本だからって俺に何か関係あるのかと言えば、奉日本の次期当主と俺は仲が良いことだ。

彼に頼めば別荘くらい用意してくれるだろう。




「もしもし、今ええすか」

「うん?どうしたんだい?何か頼み事かな?」

「本家の次期当主なら別荘くらい貸してくれるかな、と思いまして」

「あはは!それはまた派手な頼み事だね!」

「いきなりで申し訳ないんすけど、今すぐに住める場所が必要なんすわ。……無理すかね」

「勿論それは可能だけど……プチ家出かな?」

「……まあ、そんな感じすわ」


……本当のことを言う訳にはいかない。

アリスのことは、俺だけで隠していかなければならないのだ。


確かにいきなりするには無茶苦茶な相談であり、拒否されてもおかしくはない。

その場合は別の方法を考えなければならないな、と思いながらも俺は本家の次期当主サマの返事を待った。




「うーん……。まあ、分家の次期当主様の頼み事だからね!すぐにでも用意させるさ!」

「……ほんますか。ありがとうございます」

「ああ!住所は……」


そこからはトントン拍子に話が進んで行き、俺とアリスの共同生活の場所はすぐに決まってしまった。


「なあなあ!別荘って広いのかな!?」

「うーん……まああの人の別荘やし。多分広いやろなあ……」

「すっげー!俺めちゃくちゃ楽しみになってきた!」


何もかも規格外な次期当主サマのことだ。きっと気合を入れて別荘を選んでくれるに違いない。

別に俺は住めれば何処でも良いのだが、貰えるものは有難く頂戴しておくことにする。




「……それよりも親にどう説明するかやな」


俺の家は割と自由にさせてくれるので問題無い。……だが、問題はコイツの家である。


「お前の母さん、めっちゃ心配性やん?」

「寮暮らしも認めてくれなかったしなあ。まあ、何とかなるだろ!」


何とかなれば、ええんやけど。いや、コイツじゃ絶対無理やろ。寮暮らしの説得も失敗してるやんけ。




……仕方ない。ここは俺が上手いこと丸め込むしかないか……気が重い。





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