どっちが痛い?
例えば、紙で指を不意にスパンと切ってしまうのと。
じわじわじわと何かに擦られたりして、気がついたらあれ〜結構痛いかもっていうのと。
どっちが痛いんだろう?
まぁ、どっちも”痛い”には変わりないのだが。
後々まで痛いのはどっちかなぁ。
誰? それはその傷ができた時の状況や程度による。
なんてかたいこと言ってるのは!
これは例えだからね、あくまでも。
だからそういうことは、置いておいて。
なんでこんなことをいきなり言い出したかというと。
別にね、いきなりなわけじゃないのよ。
ずぅっと前から常々考えてはいたことなんだから。
これは、”終わり方”の例えなのよ。
高校生ぐらいの時の恋愛って、
「つき合って下さい。」
「はい。」
からのスタートじゃない? ほとんどの場合は。
でも大人になるに連れて、”気がついたらいつのまにか・・・あれ? これってつき合ってる?”っていうような、はいはいここがスタート地点ですよっていうラインを明確にしなかったりするじゃない。
それが自然で心地いいものになるときもあるのだけれど、でもそれゆえに”終わり”を迎える時が曖昧だったりする確率も高くなるわけで。
なんか事勿れで、そのまま傷つけないようにフェイドアウト。
よく聞く話だよねぇ。
身につまされた人もいるでしょう? ここまで読んで。(苦笑)
でも、本当にそれって傷付かないことなの?
ちょっと疑問。
それなりに、一緒に過ごす時間があったわけだから、全く傷付かない&傷つけないわけにはいかないでしょう?
ずるずるじわじわ、後味の悪さだけを引きずりながら、そのままなかったことにしちゃうなんて、やっぱそれはまずいだろう。
随分と前にあったんだ。
”ずるずるじわじわ”の終わりが。
そしてそのあとしばらくして、今度は”スパン!”の終わりが。
”スパン!”って終わりの方は、”ずるずる”の予感がしたから、ええ〜い!!こんな気持ちもう厄介だ!ってな具合に自分から”スパン!”を選んだんだけど。
”スパン!”の終わりは自分で想像していたより、その瞬間は痛かった。
まさに、紙で不意に指先を切ってしまったみたいに。
ジンジンと傷口が疼いて熱を持っちゃうような痛み、だった。
でもね、そのかわり治るのも早かったよ。
”スパン!”の痛みを経験して、初めて”ずるずるじわじわ”が本当はどんなに
傷付いて治りが遅いかわかった。
鈍痛な分、痛みから気持ちそらしちゃうんだよね、きっと。
”スパン!”も辛いけどね。
いくら表面的に傷口が塞がったって、嫌なお天気が続いたらなんとなくじくじくするような後遺症は残るけど。
それはどっちでも同じ。
どっちを選ぶかは、その人次第。
それから、相手次第。
かもね。
そんなこんなの、想い出のかけら