謎の壺(2)
皆様お久しぶりでございます。
書き始めから、半年以上経ってしまいました。
リアルが多忙だったのもありますが、自分の別の小説のサイト移転や更新に時間を使い、手が回らなくなっていた事を、深くお詫び申し上げます。
この作品は必ず完結致しますので、お付き合いお願い致します。
「店人が言い張るには、タイムスリップ出来る壺らしいの
じゃ!」
白髪混じりで、ほぼ坊主頭の近い、おじいちゃんが自慢げにウインクをする。
はぁ。おじいちゃんも全ては、信じては居ないらしいが、面白いから買ってみたというノリだ。「ほれほれ、見てみろ。ふぉふぉ」と急かしてくるので、壺を自分に引き寄せ見てみるが、花瓶にしか見えない。
なんか、動かす度にカラン、コロンと音がするが気にしないでおこう。なんか怖いし。
「これは、5万ぐらいでのー。意外と安かったのじゃ。あっ、ばあさんには内緒じゃぞ!!」
ばあさんにバレたら怖いでの~鬼婆になっちまう。といいながら、口に指をあて、「しっー」とジェスチャーをする。
おじいちゃんは自分のへそくりで、好きな骨董品を買い、おばあちゃんによく怒られているので、内緒じゃぞ!!と言うのだろう。
「おじいちゃん、程々にしなきゃ…」
ダメだよ、と言うとした時に、
スパーンッ!!!
と勢いのいい音が聞こえた。
後ろから、聞こえたので多分襖を開ける音だと思うのだが…、振り返るのが怖くて、おじいちゃんをみると、おじいちゃんは真っ青な顔をしている。
あ、これはヤバいやつだ。絶対後ろにおばあちゃんいるじゃん!
「じいさん??聞きましたよ。また懲りずに骨董品を買ったですって?」
僕はどうしたらいいのだ!!この2人に痴話喧嘩に巻き込まれるのはゴメンだ!
「秋弦!壺を持っていえからにげるのじゃ!」
と言われたと同時に壺を持っておばあちゃんが立ってる反対側の襖から逃げ、玄関から飛び出した。
後ろでおばあちゃんが僕の名前を叫んでいるが、今の僕には聞こえないぞ…。
。。。
どのぐらい経ったのだろう。
さすがに走り疲れた。
昔、おじいちゃんと遊びに来たことがある公園を見つけたので、ここで休憩してから帰ろうと公園の中に入り、ベンチに腰をかけた。
その壺も、ベンチの上に置くと、コロンと音がした。
そういえば、壺を持った時からカラン、コロンと音がしていたことを思い出し、この際に覗いてみようと思った。
壺の中を覗いてみると時計が入っていた。
壺の口の部分は手が1本分、入るくらいの広さがある。
時計取り出せるかなと思いながら手を入れ、取り出そうとして、時計に触れた瞬間
カチッ
何か、ボタンを押したような感触と、イヤな予感がし、
咄嗟に時計を壺の中で離したが間に合わずに、壺から光が溢れ出した。
壺から光が溢れ出したのを認識し、これはヤバいやつだ。本能的に逃げようと壺から手を離し逃げようとした途端、
壺に、手から順番に吸い込まれていくような感覚がした、
そこで僕の意識は途切れた。
区切りのいい所まで書いていたので、いつもよりちょっと長め…?そんなことないかも。