始まり紹介
XXX年。
首都・東京。
その東京でとある銃撃戦が行われていた。
犯人グループと警察官の特殊部隊の銃撃戦。
「バリア部隊、展開!!」
一際大きな声で声を散らしているのは多分指揮官。
後衛の守備隊が前衛の攻撃部隊を守る。
魔法という名の非科学的なもので。
魔法とは、1人1種の特別な神様からの贈り物。
未だに2種持っている人は確認されていない。
遺伝などは関係しておらず、守備型同士であっても子供は攻撃型などざらにある。
魔法は大きくわけて4つの型に分類される。
バリアなどの守備型、炎や雷などの自然現象を操る自然攻撃型、錬金術などの生産型、霊や獣の力を身に纏わせる憑依型。
さて、話を戻そう。
僕は今東京のとあるビルの屋上にいる。
「クロちゃん、今日もやっとるよ〜彼ら。」
全身黒に身を包んだ相方に目もくれずに話しかける。
相方は顔ですら黒のガスマスクを付けて隠している。
まぁ僕もなんだけど。
僕は全身赤に身を包んでいる。
もちろんガスマスクも赤。
「ねぇクロちゃん、行く?」
クロちゃんに問いかけ僕はクロちゃんを見る。
クロちゃんは首を縦に振った。
「じゃあ行くか…。」
クロちゃんの腕を引っ掴み僕はそのまま飛び降りた。
地面にぶつかる直前に爆風を起こして、着地した。
あの銃撃戦のど真ん中に。
銃声がやんだ。
みんな僕らに目を向けていた。
❀
奴らが来て、撃つのをやめさせた。
守備隊にバリアの強度を最大にさせた。
「ねぇクロちゃん、みんな僕らを見てるよ!」
背の小さい全身赤い奴が興奮してるかのように話していた。
中性的な声で性別はわからない。
「奴らに銃を向けるな。決して、向けてはならん。」
攻撃部隊に言う。
「何故ですか隊長...、自分には理解できません。」
「見てれば、嫌でもわかる。」
俺は奴らに視線を向けた。
✾
「クロちゃん!クロちゃん!...もういいかな?」
クロちゃんはまたしても頷いてくれた。
「うふっ、うふふっ、...カマイタチ♪」
瞬間、特殊部隊の反対側にいた犯人グループの首が吹っ飛んだ。
言葉通り吹っ飛んだのだ。
首からは大量の血が噴水のように勢いよく吹き出している。
「第1部隊、殲滅完了♪...クロちゃん、あとはよろしくぅ〜」
僕はそのまま座り込んだ。
❀
赤い方が座り込んで、すぐに片付いた。
あの2人組、奴らの圧勝。
「隊長、...あいつらはなんなんですか?」
まぁ疑問に思うやつもたくさんいるだろう。
「...奴らはNoise。警察の特殊機動部隊で、奴らはその中の最凶のタッグ。奴らには協調性の欠片もない。最終手段としての任務にあたっている。日本警察の最後の砦ってやつだ。.....奴らは化け物だ。
赤くて小さい方、通称:クレナイ。風の能力を持っていてその威力は国内トップクラスか、トップ。
奴はNoiseのリーダーでもある。
黒くて大きい方、通称:クロ。身長175cmとまぁ普通の体型。予測としては男だが、まぁわからん。奴の能力は俺も知らん。謎だらけな奴だ。Noiseの副リーダーっていう噂もある。」
「リーダーとかってことはグループなんですか?」
「そうだ。6人とかそこらのグループだったはず...」
「詳しく聞きたいならあいつだ。俺の同期の、久方司に聞け、アイツはあそこの管理者だ。」
❀
「ただいま戻ったよー!ボス!」
クレナイさんの声が元気に響く。
クロさんは相変わらずクレナイさんのそばを離れない。
「あら、おかえり〜!レナちゃんこっちおいで〜
うんうん、怪我ないね〜よかったぁ〜!クロちーもおいで〜」
帰ってきて早々上司である僕に報告をせず、癒術師であるスイさんの所へ向かう。
「クレナイさん、報告お願いします…」
「おぉ!ボス!忘れてたよー!
僕が殲滅したのは前衛の数人だけ。クロちゃんがあとはやってくれた。」
赤いガスマスクを外しながら言う。
ワインレッドのショートカットに紅い目、白い肌と間違いなしの美貌を持ったボクっ娘。
「クロさん、報告を...」
「クロちゃんは後で紙に書いて出すってよ!ね!クロちゃん!」
同じくガスマスクを外しながら頷くクロさん。
黒い髪に程よい肌色、水色の透き通る瞳が特徴的なイケメン男性。
「...わかりました、あとで出して下さいね?」
クロさんはこちらの目を見て頷くと、レナさんのあとをついて行った。
「つかっちー、俺出るよー。」
「え、あ、ミナリくん、まってよ!」
「はやくしろよイナリー。」
雷を操る双子の兄ミナリくんと、化け狐の憑依型のイナリくん。
ミルクティー色の髪色髪型は一緒だけど、ミナリくんは黄色の瞳、イナリくんは珍しいピンクの瞳。
この2人もいいコンビ。もともと双子だから通じあっているのかもしれない。
「ボス、これ。上から頼まれてた武器。」
「あぁ、ありがとうレギさん。」
「ん。...レナちゃーん!おかえり!どこも怪我してない!?」
この人は錬金術師のレギさん。
可愛いものには目がないというギャップを持つかわいい女の人。
レギさんとスイさんは基本室内で研究だの何だのしている。
え?僕?僕はバリアの能力。
基本僕も室内で待機してます。