13・じゅうはおさらをうつものです
「なーんですかぁ! これはぁ!」
アニー達が部室に向かっていると、幡先輩が部室の前でうろたえているのが見えた。
「先輩、ホワッツハプン?!」
見ると射撃部の入口のドア一面に、マジックで『人殺し部』『武器マニア』など罵詈雑言が書き殴ってあったのだ。
「一体誰がこんな事をするのじゃ……」
さすがの美味も、顔を曇らせる。
「今までこんな事がありましたか?」
硯耶先輩が冷静に幡先輩に問いかける。
「いいえ! 射撃部の歴史で、こんな事があったなんてぇ! 聞いた事もありません!」
「じゃあ、これは……」
「クレー射撃パートに対する嫌がらせ?」
「…………」
アニー達クレー射撃パートのメンバーは思わず黙り込んでしまった。まさかこんな嫌がらせを受けるような事があるとは考えてもいなかったのだ。
まず美味が我を取り戻した。
「アニー、小日向先生を呼んでくるのじゃ。硯耶先輩はここに居てくだされ。拙僧は美術部に行ってウェスとシンナーを借りて参る」
「判った」
「アニー、大騒ぎせずに静かに呼んでくるのじゃぞ。硯耶先輩は、幡先輩と一緒にここで待機しておってください」
そう言って美味は美術部の部室に向かい、アニーも教員室に飛んで行った。オロオロする幡先輩をなだめながら、硯耶先輩はいたずら書きを注視する。
荒いが文字自体はそれほど汚くは無く、むしろ達筆に見える。殴り書きのように見えても、文字に対する配慮の様なものが伺えるのだ。
硯耶先輩は何かに気が付いた様で、さっと顔色が変わる。幡先輩は硯耶先輩の変化に気が付いて声をかけた。
「硯耶ちゃん? どうかした?」
「いや何でもないです、先輩」
そう言って硯耶先輩は沈黙する。
その後、まずアニーが小日向先生を連れてきた。幡先輩に美味が美術部へ行って溶剤とウェスを借りに行っていると聞き、三人で処理しておくように頼むと現状をデジカメで写して保存し、対応を協議する為に教員室へ戻っていく。
その後三人は美味が持ってきたウェスとシンナーでいたずら書きをすべて消し、きれいに雑巾がけしてぴかぴかにした。
部活後、小日向先生は幡先輩と三人に対応を指示する。
「今までこんな事あったとは、聞いた事がありません。あくまで推測ですが、これはクレー射撃パートに対する嫌がらせと思われます。しかし確証があるわけではありませんので、取り敢えず様子見、という事になりました」
「先生、ジャパンにもアンタイ=ガンの人は多いのですか?」
「アンタイ=ガン?」
アニーの聞きなれない言葉に、美味が聞き返す。
「日本的に言えば『アンチ=ガン派』のことね。潜在的な人はいるかもしれませんけど、日本人は興味のない事に表立って好き嫌いをはっきりさせない傾向があるから、そういう行動ではないと思うわ」
小日向先生は動じた様子も無く落ち着いていて、丁寧に美味の質問に応える。
「そうでないとすれば?」
「どこにでも人の事を妬む者はおる、ということじゃ。人の環境を妬む、人の成績を妬む、自分が持ってないモノを持っている人を妬む……そう云うしがらみから抜け出せないのも人の業じゃ」
「…………」
アニーは悔しかった。せっかく順調に動き出したというのに、こんな悪意で立ち止まる事になるのが悔しかった。
「硯耶先輩? いかがなさった?」
美味は硯耶先輩が、まるで心ここにあらずと云った顔でいるのに気付く。声をかけても上の空だ。
「硯耶先輩?」
ようやく硯耶先輩も気が付いた様で、ハッとして美味の顔を見る。
「ああ、いや、すまない。ちょっと驚いてしまってね……」
「もうネバー許せないわ!」
アニーが苛立って立ち上がる。
「しかしアニーよ、見えない敵に憤慨しても疲れるだけじゃぞ」
「美味、あなた悔しくないの? こんなにみんなでハードに頑張っているのに、何もしないでジェラシーであんなことをする奴なんか許せないわ!」
「アニー、怒りは心を曇らせる。感情で物事を見るは、落書きをした犯人と同じじゃぞ」
うう~と唸ってアニーは椅子に腰かける。
「とにかく今日はもう遅いので、一旦帰って……」
小日向先生が言いかけたその時、アニーが大きな声を上げた。
「あっ!」
その勢いに部室に居た全員が驚いた。
「なんじゃアニー、急に大声を出して!」
「そういえば、部室の出口でぶつかったあのボーイ!」
「おお、お主が小日向先生に連れていかれた事を教えてくれた、あの彼か」
「そう言えば……あの後も見かけましたね」
小日向先生も小柄な男子生徒を見た事を思い出していた。
「あのボーイは、何か知っているんじゃないのかしら?」
「なるほど、その可能性はあるかもしれませんね」
「おのれ! このアニーが成敗してくれる!」
「いきなり成敗するな! アニーよ、昨日観た時代劇の影響が出ておるぞ」
「え? 何で判った?」
「アニーさん、まだ彼が犯人と決まったわけじゃないから、すぐに成敗しないでちょうだい。何か知っているかもしれないから、見つけたら部室の周りをウロウロしていた理由、それと何か不審なものを見なかったか、丁寧に聞いてください」
「OK! サー!」
「『解りました』ですよ?」
先生必殺の手刀が飛ぶ。
「アウチ!」
「取り敢えず今日は解散、明日以降何かあったら私に知らせて下さい、以上」
三人と幡先輩は席を立ち、部室を出た。
「う~必ず見つけだしてやるんだから!」
廊下を歩きながら、アニーはいまだ怒りが収まらないらしい。美味は怒れるアニーが突拍子もない事をしないかと心配だった。
「アニーよ、一人で暴走するでないぞ。事は荒立てるばかりでは収まりがつかん。ヘタに騒ぎを起こしては、色々な所に飛び火して収拾がつかぬことになる。おぬし一人の事ではない、自重するのじゃ」
「うう~……」
美味に言われてアニーは怒りを何とか自分の中に封じ込めようと、頭を押さえ込む。そんなアニーを見ていた美味だったが、妙に考え込んでいる硯耶先輩の姿が目に入る。
「硯耶先輩? いかがした?」
「…………」
「硯耶先輩?!」
「あ、ああ、すまない。ちょっと考え事をしていたんで……」
「もう、プリーズテイクケア! 私たちエブリワンの問題なんですよ!」
「そ、そうだな。まったく困った問題だ……」
アニーは気が付かなかったが、万界の異名をとる美味には硯耶先輩が何か隠しているのが見て取れた。しかし正面から問い質しても素直に言うとは思えなかったため、美味はある決意をしていた。
◇
翌日、あれほど美味に暴走するなと言われたのにも拘わらず、アニーは放課後に各教室を見て回り、例の小柄な男子生徒の捜索を開始した。
もちろん教室は、くまなく捜索された。たとえ男子が部活前に着替え中であっても、女子が着替え中でも、アニーの捜索は容赦が無かった。
教室に見当たらないと判ると、捜索は全ての教室に及んだ。たとえ人目を忍ぶカップルがいようと、男子がHな本を読んでいても、アニーは容赦無く、部屋を検めた。
その時の様子をある生徒はこう述べた。『あれは魔物が獲物を捜す時の様だった』と。
しかしそんな捜索にも拘らず、あの小柄な男子生徒を見つける事は出来ない。流石のアニーも焦りが出てくる。校舎裏に続く校庭の端を歩いていると、向こうから一人の生徒が走ってくる……よく見ると、あれこそ捜していたあの男子生徒ではないか!
飛んで火に入る夏の虫、とっ捕まえて吐かせようと身構える。しかし男子生徒はためらうことなく、まるで待ち構えるアニーに向かって一直線に走ってくる。
その状況に違和感を感じ、警戒を解いたアニーの前に走り込んだ男子生徒はアニーの前で緊急停止し、息も絶え絶えの状態で言った。
「大変です、億里さん! 硯耶先輩が!」
「?」
男子生徒の必死さがアニーの心を捉えた。
◇
アニーは男子生徒の案内で、校舎裏の茂みを音も無く隠れて進む。しばらく進むと、校舎の裏の人気のないスペースに硯耶先輩と五人の女子生徒が居るのが見える。
「スッズーリヤ……」
思わず声を上げそうになった時、少し向こうに美味が居るのが見えた。口に人差指を当てて、静かにしろという仕草をしている。アニーと男子生徒は兵隊の様に匍匐前進、美味の隠れている場所に辿り着いた。
「美味、何でここに居るの?」
声を潜めてアニーが尋ねる。美味は同じ様に声を潜めて、
「昨日の帰りの時から、どうも硯耶先輩の様子がおかしかったのでな、放課後見張っておったのじゃ。アニーこそどうしてここが判ったのじゃ?」
「彼が案内してくれたの、えーと?」
「長篠……長篠武士です。たけしは〝武士〟と書いて〝たけし〟です」
「もの凄い名前じゃのう」
「……名前負けしてますよね……」
「なんの、今日の行動は立派じゃ。おぬしは犯人を見ていたのじゃな」
「はい、どうするのかと思って今日見張っていたんですが、硯耶先輩が来て彼女達を引っ張っていったんです」
「しっ、何か話し始めたわ」
アニーが言うと同時に、三人は黙って事の成り行きを見定めようと目を凝らした。
「……九文、やっぱりお前がやったんだな」
硯耶先輩は、引っ張ってきた五人の女子生徒のリーダー格と思われる少女に詰め寄る。
「文字に独特のクセが見て取れた……相変わらず感情が字に現れるな、お前は」
「先輩に責められたくありません」
九文と呼ばれたコケティッシュな顔立ちの女子学生は、硯耶先輩とまったく同じヘアスタイルをしていて、小物すら硯耶先輩とお揃いに近いものだった。まるでミニ硯耶先輩、と言ってもいいほどだ。
「言いたい事は判る、『なぜ書道部ではなく、射撃部に入っているのか』と言う事だろう?」
「そうです! なんで先輩が書道部に居ないんですか? 〝筆聖〟と呼ばれた先輩が居ると思ったからこそ、私はこの高校に来ました! この四人だってそうです! 先輩が居るからこそ! 先輩に教えて頂けると思ったからこそ! 色々な中学から私たちは集まってきたんです! なのに、なのに! 先輩は書道部に居なかった! その時の気持ちが先輩に解りますか?」
「だがお前たちも書道部に行ったのだろう?」
「……はい」
「今の書道部の様子は見てわかったはずだ。良い悪いではなく、今の書道部はパフォーマンスが活動の中心になっている。それが今の書道部で、私はその中には居場所が無い……私のように〝書〟の〝道〟の高みを目指す場所ではない。だがそれを責める事も出来ない。多くの部員を集めて楽しく活動する、それも学生生活の一つの方法だからだ。だから私は他の道で高みを目指すことにした……ただそれだけのことだ」
「他の道に進むんですか? 書道を捨てて!」
「…………」
「よりにもよって、銃ですか?! 銃なんて人殺しの道具じゃないですか! そんなもので何の高みを目指すって言うんですか? 笑っちゃいますよ! 硯耶先輩が銃を振り回して高みを目指すなんて……」
そこまで言った瞬間、九文は思わず凍えるほどの寒気にゾッとした。すさまじい怒り……自分達を粉々にすりつぶそうとするほどの激しい怒りが、自分達に向けられているのを感じたのだ。
怯えた表情で振り向いた先に、白い肌を真っ赤に染めた鬼が居た。九文の言葉に瞬間的に怒りを感じ、立ち上がったアニーだった。
「いい加減にしろ! この×××ヤローたち!」
「な、なに? あなたは?」
鬼の形相のアニーを見て、既に戦意を喪失している九文たちに、そのまま近付いていったアニーは
「ワタシ達の……」
そこまで言って一息つき、世界に届くかのように叫ぶ。
「じゅうはおさらをうつものだ!」
その声は全校に響いたかと思われた。
満先輩が腹を抱えて笑い転げている横で、小日向先生は納得したように心から満足そうに頷き、
「私にとっては『紙に穴を空けるもの』ですけどね」
と呟く。
アニーは続ける。
「『銃がリーサル・ウェポン(殺傷兵器)だ』とお前が言いきるのは、お前は『銃を持ったら人を殺す』ことしかイメージ出来ないからだ! お前は銃を持って誰を殺したいんだ? え?」
「あ、え……その……」
「銃があるから、人を殺したくなるんじゃないですか!」
九文の仲間の女子が反論を試みる。
「それはただの言い訳だ! Gun‘s don‘t kill peaple! 銃が人を殺すんじゃない、人が人を殺すんだ! 『銃があったから人を殺した』なんて言うのは自分の中の人殺しの衝動をコントロール出来ない人間が、銃にレスポンシビリティ(責任)を押し付ける言い訳だ! 車が人を殺すのか? 包丁が人を殺すのか? おまえらは自分が人殺しをした時の言い訳として、罪を道具に押し付けているだけだ!」
アニーの剣幕に五人はまるで敵わない、虎に睨まれた羊の群れのようだ。
「アニー、そのぐらいにしておくのじゃ」
美味が後ろから武士を連れて出てくる。
「九文どの、察してもよいのではないか? お主たちが入学してくるまでの一年間……硯耶先輩がどんな思いで、たった一人で書道部で過ごしていたか、と云う事を」
「あ……」
九文たちは硯耶先輩が書道部の中で高みを目指す自分と、和気藹藹としている部員達との間で一年間、ずっと一人で苦しんでいたという事に、今ようやく気が付いた。
「それなのにお主たちは自分たちの拠る辺を確保しておかなかったと、先輩を責め立てておる。それはいかな拙僧といえども、承服できる理屈ではない」
美味は万界の力で、九文たちが硯耶先輩を頼っている事を、自分たちの居場所を硯耶先輩が確保してくれているだろうと甘えている事を看破していた。
「せ……先輩……」
うろたえる九文たちに目を向けず、硯耶先輩は呟いた。
「……九文、これだけは言っておこう。お前たちがやった事は、〝書〟を凶器にした、と云う事だ」
「!」
「お前たちは〝書〟を人を傷つける事に使った。それはお前たちが銃を人に向けて引き金を引いたに等しい……言っている意味が解るか? お前たちの想いに応えられなかった事はすまないと思う……〝書〟の〝道〟を捨ててしまった事はどんなに責められても仕方がない……しかしそれとこれは別だ。〝書道〟を凶器に使うなど、断じて書道家のする事じゃない。それだけは……肝に銘じてくれ……そして……二度としないで……欲しい……」
そう言って硯耶先輩は崩れ落ちる。アニーと美味と武士は必死にその硯耶先輩を支えた。
「先輩!」
「先輩!」
「硯耶先輩!」
◇
硯耶先輩が気が付いたのは保険室のベッドの上だった。上半身を起こして見ると、足元にアニーがベッドに突っ伏して寝息を立てている。
「激昂しすぎて、疲れてしまったのじゃな」
声を掛けられて、硯耶先輩はようやく美味が立っているのに気が付いた。
「先輩もストレスによる疲れだそうじゃ……まったく、一人で悩み過ぎではないか? こんなに頼れる後輩がおるというのに」
「それでは先輩の立つ瀬がないだろ」
「あははは、それは確かにそうじゃな」
「……九文たちの気持ちもよく解るんだ……拠る辺の無い寂しさ、居場所のない虚しさ……私が一番よく解るし、それを用意出来なかった自分の不甲斐なさも身に沁みる。それをそうと感じるのは、私がまだ〝書〟の〝道〟に未練があるからなのだろうな……」
美味は硯耶先輩に近付くと鼻先を人差指で抑え、
「……喝……」
呟くように、静かに気合を込めた。
「道に悩むは人の業である。硯耶先輩だけが悩んでおるわけではない。九文たちも、アニーも、拙僧もまた未だ悩みの霧の中じゃ。見通そうと思っても、そう簡単に見通す事は叶わぬ。しかし道を求めている者に僅かな光を灯す事が出来るのも、やはり人なのじゃ。無理に灯そうとしても、無理に見つけようとしても叶わぬ。先輩が〝書〟の〝道〟に未練があると判っているならそれも良し、後はその道の先を如何に探し続け、またその道の先に光を灯してくれる人との出会いが見つかるのか……それは拙僧にも判らぬ、先輩のみ進める道じゃからな」
「お前は何に悩んでるというんだ? 〝万解〟のお前に解らない事など無いだろう?」
「拙僧は悩んでいるのは……そう、己の事が解ってしまったからでござるよ」
「?」
「今まで知識を得ることが出来るスポーツや芸事は、見さえすれば理解出来た。しかし全く知識の無いクレー射撃を始めたら、何と自分が無知であったかと思ったものじゃ。逃げるクレー、押し寄せる反動……撃っているうちに思わず思ってしまうのじゃ、『もっと当てたい、もっと当てたい』と。そのような煩悩に囚われまいと必死に自分を律しているのじゃ……。いや、こんな過酷な修行が今までにあった事だろうか!」
美味は硯耶先輩に照れくさそうに笑う。それはいつもの訳知り顔ではなく、年相応の少女の照れくさそうな笑顔だった。
「お前もそんな顔をするんだな」
「えっ! そ、そんな変な顔であったか?」
「あははははは」
必死にうろたえる美味を見て、硯耶先輩も屈託のない笑い声を上げた。
「……うーん、なに?」
硯耶先輩の高らかな笑い声が耳に障ったか、アニーが目をこすりながら起きてきた。
「あっ! 硯耶先輩! 大丈夫ですか?」
「ああ、どうも気を張り詰め過ぎていただけだったようだ。……すまないな、いつも心配をかけて」
「いえ、ワタシこそソーリーです、先輩は自分でプロブレムをクリアーしようとしていたのに、ヒートアップして乱入して……あれ? 何したんだっけ?」
「自分が何をしたのか忘れておるのか! まったくとんでもないおなごじゃのう、お主は」
美味に言われて照れくさそうに笑うアニーを見て、
『アニー、お前こそがこの部での、私の〝射撃〟の〝道〟の道しるべなんだな』
硯耶先輩は素直にそう思え、またそう思えること自体がうれしかった。
美味にとっても、硯耶先輩にとっても、そして香春鳩高校射撃部クレー射撃パート自体にとっても、アニーこそがその〝射撃道〟の道しるべになっている……そう実感できた二人だった。
「あっ!」
突然アニーが声を上げた。
「何度もなんじゃ! 騒々しい!」
「あのボーイ! 長篠君……だったっけ? 彼はどうしたの?」
「おお、そう言えば硯耶先輩をここに運んで来て、保健室の先生を呼んできて先輩を寝かせた後から姿が見えなくなったのぅ」
「一体、どういうことなの?」