執筆活動に大事なものはなんだろうか
初めに一つ質問です。
『執筆活動において大事なことはなんですか? テンプレですか? 』
結論から言わせてもらいましょう。
私はテンプレ云々より、その人らしさが大切だと思います。
小説を読んでいると、この人……一人称ならキャラクター……のらしさと言うものがありますよね?
それは語尾や喋り方にも影響されるでしょうがやはり一番は考え方ではないでしょうか。
私はライトノベルぐらいしか読んでません。そこからの知識だったりが多かったりしますが気のせいですね。
さて、私が読んでいた作品の一つで
『チェスは○×ゲームだ』と言い切った作品があります。実際私もそう思います。最近話題に上がることも少なくなりましたが、人工知能。これは数多の手を記録し、その膨大な記録を使いチェスの名手に打ち勝ちました。そんな○×ゲームとまで言えるのは極一部の天才か努力家ぐらいです。では、他の方々はどうしますか? 答えは簡単ですね。作戦を組み立てます。名手であれどそれは同じですね。
当たり前ですが、その作戦の内容は個人個人で違いますす。取られたら敗けである、キングを動かさず徹底的に守る人。あえてキングを動かして敵の駒をとる人。捨て駒を使う人使わない人。
チェスに囚われずとも日常会話でも。
相づちを打つだけの人。自分から話に行く人。相づちすら打たずに聞いてるだけの人。オーバーリアクションをとる人。空気を読まずに話を変える人。
最近流行りの異世界ものでも。
女主人公男主人公。チートありなし。ハーレムオアノットハーレム。冒険者ギルドのあるものないもの。冒険者ギルドのあるものでも冒険者ギルドのランクの上げるための方法。
まだまだ、転移オア転生。人外オア人間。勇者オア魔王。シリアスオアほのぼの。理由判明しているものしてないもの。
ほら。こんなにも沢山の人がいます。こんなにも沢山のその人らしさの表しかたがあります。
Twitterなんかで投票をしても必ずと言って良いほど票が分かれます。大体1票は入るのです。
あなたにもついしてしまう癖があるでしょう。つい、一円玉を出すのを躊躇って、財布のなかは一円玉ばかりの方いるのでは? 他にも、無料で貰った割りばし、ポケットティッシュ、レジ袋。貯まってきたけど使えてない。でもいつかは使うからと思って貯めてる人いるのでは? そんな細かい癖にまで拘って作品を書いている方は少ないかもしれません。ですが、作品の登場キャラクターも一人の人間ですから、そこまで考えてみると、愛着も沸くものですし、この子ならこうするだろうと考えずともわかるようになったら執筆もしやすいでしょうね。
まあ、一旦それは置いておきましょうか。
同じような『型』にはまっていたとしてもそこからの派生はその人次第なのです。
では、問題です。次の時にAさんはなんと考えたでしょう。
―――
(Aは成績優秀な優等生である)
今は期末テストが終わり、結果が帰ってきたところである。同級生であるBが話しかけてくる。
「テストどーだった? 」
「ふつーだよ」
「ふつーとか良いながらいい点数なんだから腹立たしいよね」
Bは笑って去っていった。私は……
―――
この……に当てはまる言葉をいれるだけです。
予想しましたか?
予想してから下へお進みください。
では、私も適当に予想してみましょう。
・そこまで良くなかったのに
こういった謙遜もありそうですね。口調もこんな感じでしょう。Aなら。優等生というのもありますしね
・いつもの如く母に叱られることも誉められることもない。だからふつーの点数だ。
ふつーの意味を心の中で解説してくれてますね。私はよくやりますね。
・Bはそれを聞きに来ただけかよと心の中で突っ込んだ。
なんだか大阪人みたいですね……いい意味で。
・Bも成績優秀な優等生じゃんと思った。
Bも成績優秀だったのだね。だから、あんな風に笑って去っていったのでしょうかね
・隣の席で幼馴染みであるCに話しかけた。
転換ですね。話が変わり、この後に繋げやすいですね。
・今日もまた母に叱られる。
ふつーでも叱られるのですね……スパルタだね。成績優秀と言っても母は満足ができないみたいですね。
まだまだ沸くけど最後にしようか。
これは予想できる人いるのかな? いたらある意味変な人だね。
・カレーが食べたかった。
なんでカレー?? なになにグルメ系の作品だったの? それともその日のご飯はカレーなの? というかカレーが出てくるの唐突過ぎない? というかテスト関係ないよね??
一つのテンプレートに対して7つ答えが出ましたね。これで優等生の部分やふつーの部分他を変えるだけであなただけのテスト後の風景ができますね。
さて、ここでまた一つ質問です。
『らしさは見つけられますか? 』
これを読み見つけられたかだいればそれは良いことです。無理な方もいるでしょうが、焦らずにじっくりと見つけていきましょう。キャラクターも安易に語尾や喋り方によってらしさをつけるのではなく、その子の本質を見て捉えればきっと、その子を愛していくことができるでしょう。
ここまではキャラクターについての『らしさ』を語って来ましたが次は物語のらしさを探してみましょうか。キャラクターのらしさを見つけたところで物語にらしさが無ければ意味がないですからね。
出てきたアイテムが被った。ストーリーが被った。よくあることですよね。
今一度ストーリーをよーく見直してください。被るのが悪いとは言いませんよ。でも、キャラクターの個性、らしさを潰すような設定にしてませんか? 例えば、奥ゆかしい昔ながらの日本人気質な子だと簡単に決めたとします。その子に無双系を持たせたところでチート無双は出来ないでしょうね。出来るのは無自覚系の無双ぐらいでしょう。誰かのためならできるでしょうが、自分のため……それも顕示欲のためならやらないと思いますね。
逆にイケイケ系な子にチートを持たせたら、見せびらかすでしょうね。もう確信が持てますね。
ストーリー上どうしても仕方のないところもあるでしょう。本人の望まない方へ行くのは当たり前ですからね。
では、アイテムはどうでしょうか。ポーション、エリクサー、薬草など必要なものは当たり前の如く被ります。これは仕方のないところもあるでしょう。だって、薬に中二みたいな名前をつけるやつはいないでしょう。いえ、細かく見ればいるでしょうが、読者から見てみれば分かりやすい方が良いのですね。
そう、簡単に地球にあるもので言うなら
・胃腸薬
・風邪薬
・頭痛薬
・湿布
・包帯
これくらい分かりやすい方が良いですよね。なので仕方のないことかもしれませんね。
少し、本題からそれますが、『ポーション』と言うものがありますよね? 稀にそれの上位版で『ハイ・ポーション』というのがあったりしますね。これはどう違うのでしょうか。
例えば、ポーションを傷薬と置き換えます。つまり、ポーションでは病は治らないわけです。しかし、ハイ・ポーションになると病まで治すことができる――そんな設定を見たとき、私は一言突っ込みました。
「いや、ハイとか言うレベルではなく、別物じゃないの? 」
傷薬と風邪薬のように別物では? と思ったわけです。ゲーム世界のようにHPを回復させるだけでどちらも治るのなら疑問にも思いません。しかし、風邪薬を飲んだところで、傷は治りませんよね。むしろ、体調を崩すだけでしょうね。
ちなみに、現代では咳止め薬のことをポーションと言うらしいですよ?
まあ、それは置いておきましょうか。
本題に戻るわけです。今の例は使いにくいので、技名にしてみましょうか。炎の魔法の初級もしくは、下位の位置にいそうな魔法をふたつ。
ファイアーボール
ファイアボルト
これらは英語をカタカナ表記にしただけ。分かりやすくいいですが、これを主人公がずっと使っていくのなら、他の言語をカタカナ表記にしても良いのではないでしょうか。
まあ、個人の好みで、英語が好きな方はそれもらしさなのですがね。
さて、そろそろ終わりにしましょうか。
王道を貫いていくのも脇道に逸れるのも悪いとは言いません。そこにあなたらしさがあるのなら。でも、パクリはダメです。あなたらしさを貫いていても評価されないかもしれません。だけど、あなたらしさの欠片もない作品はもっと評価されないですし、書いていて面白みがないと思います。
時には壁にぶつかることもあるでしょう。だけど、諦めないでください。作者が胸を張って、自分の『好き』が溢れる作品を作ってください。これは執筆活動以外にも言えることですね。
『あなたが好きになれない作品は誰からも愛されない。だから、愛して。そうすればいつかきっと評価される。』