約束
今日は、昔に幼馴染と約束した大切な日だ。
「大きくなったら一緒に星を見に行こう!」
子供のころにすごい約束をするものだ今ならそう思えてしまう。
その約束をした時の彼女の顔は、今でも覚えてるほどの笑みだった。
「向こうは忘れてるんだろな」
かれはそう言いつつ望遠鏡を持って約束した場所に電車とバスを乗り継いて向かった。
「この山の上だな」
彼は山頂が見えてきたので急いで山を登っていく。
周りを確認してみても彼女はいなかった。
「まぁ、いなくても不思議では無いよな」
少し、いやものすごく悲しいけどそれもしょうがないと思い望遠鏡をみる準備を始めた。
星のことはすこしわかっていたし山の上というのもあり時間を忘れるくらい星に夢中になっていた。
「やばっ!終電の時間にもう時間になる!」
終電の時間に間に合わないと築き焦り始めた。
「この近くに泊まれるところないかな」
この時だけは星を知っていたことに自分を恨んだ。
「そこに誰かいますか?」
急に声が聞こえたので反射的に返事をしてしまったが
声をかけてきたのは、美人いや美人というより可愛いのほうが似合って
いる人だった。
それからすこし話ことになり、いまの自分の状況を話したら
彼女の方も似たような状況ということですこし親近感がわいた
「ここであったのも何かの縁ですし、すこし星をみませんか?」
唐突ではあったが彼もすこし落ち着きたかったから星を見るのを誘ってみた。
彼女はあっさり二つ返事で了解してくれたので
初対面のはずなのに二人並んで星を見ることにした。
「また唐突だけどお互いまだ名前聞いてないよね」
二人は笑いながらお互い自己紹介をした。
あの時に約束した幼馴染の彼女だった。
「「約束覚えてた?」」
二人の言葉が重なり、恥ずかしそうに彼女の方から切り出した。
「私は覚えてたよそれでここまで来たの」
「おれも覚えてた、来た時にいなかったからもう来ないかと思ってたよ」
お互い確認出来たところで再開を喜んだ。
「でも、覚えててくれてたなんて嬉しいよ」
彼はそう言うと
「私もだよ、だってあの時はまだ子供だったのに、今はこうして大人になってこうやって再開できたんだもん、嬉しいに決まっているよ」
笑顔でそう言ってくれた。
すこし互いに沈黙になると
彼女は顔を赤くしながらそっと彼の手を握った。
彼は、すこし戸惑ったが彼女の手を握り返した
「星、綺麗だな」
そう言うと隣に目をやった。
はじめの印象が残ってるので、心臓が大変なことになっている。
すごく緊張している
大人になって難しいことも考えれるようになっている。
「俺はさ、あの時お前のこと好きだったのかな」
すこし、失礼な感じな投げやりだったかもしれないけど、もう気にしてれるほど心に余裕はなかった。
でも、彼女はすこしほほ笑みながら「私は好きだったよ、今でもその気持ち変わってない」
そう言うと彼女は彼の顔を見た
同時に彼も彼女の顔を見たがお互い顔が赤くなっておりすごいことになっていた。
彼は、既に返事は決まっていた。
「本当はこれは自分から言いたかったけど改めて言わしてください
俺は、お前のことが好きだよ、今でも昔からも変わらずお前が好きだ」
「ずっと両思いだったんでね」
涙目になりながらそう彼女が言った。
「「これから、よろしくお願いします」」