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噂の郁くん

手紙を書く気はまったく起きない。

一体なにを書けばいいというのだろう。

もう、書かないでおこうかな。

そう思うと、次の瞬間には大して綺麗とも言えない、お返事待ってますの文字が思い浮かぶ。

もうこの思考を何回繰り返しただろう。

「あいはなにがええと思う?」

「えっ?」

「えっ、て……もーあいは」

「文化祭」

実紗の言葉をすっと遮って、瑠璃の声が通った。

「文化祭かぁ」

「うちら2年は劇なんやけどさ、どんなんやろうかと思って。ギャグでもええけどさ、むしろがっつりロミジュリとかでもよくない!?」

ロミジュリをやるなら、きっとジュリエットは瑠璃ちゃんだろうな。

ドレスを着た姿は容易に想像がつく。

でも、ドレスを着るならロミジュリよりもシンデレラや白雪姫のほうが好きだ。

だって彼女たちは幸せになるから。

「シンデレラとかは、どうかな?」

わたしは言ってみる。

「ええなぁ! あー、うちのクラスに郁君がいればなぁ……王子様間違いなしやのに」

「いくくん?」

「そ、隣のクラスの大宮郁。もー、超がつくほどのイケメンやで!」

実紗が興奮気味に言う。

確かに何度か女子の話の中にその名前が登場しているのを聞いたことがある。

どんな人なんだろうか。

少し好奇心が芽生えた。

読んでいただき、ありがとうございます。

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