真実の部屋
僕はひとりぼっちになった。
僕は寂しさで満ちている。
生きていくってなんだろう?
本当の正義ってなんだろう?
「古藤セイギです。」
「セイギ…」
誰だ?この・・なんというか・・懐かしい女の子って感じの女の子は‥。
「ん、はじめまして。セイギ‥。私は、夏原千美って言います。ようこそ!真実の部屋へ」
真実の部屋・・。ココは一体…!?
「あの、僕は十年前なにがあったのでしょうか?」
「あ…。あなたは十年前に人を殺したんです。鉄骨から突き落として殺した‥。」
「それは、いったい誰を‥!?」
「それは…それは…上村真司さんです。」
僕は一体何をして殺したのだろうか!?
「覚えて‥ないですよね!?それはそうですよね!?上村真司は…上村真司は私の…私の…父親でした。」
父親…。僕はこの子の父親を…殺した…犯罪者‥
「セイギ、あなたに一つだけヒントをあげよう。あなたは、骨組みのメンバーに入っていたのでは?」
骨組み‥。思い出せない‥。
「あなたにゲームをスタートしてもらいます。そのゲームは真実の部屋ゲーム。ルールは簡単。真実の事を言えばいいだけ。もし嘘をついたらあなたは殺される‥。それではスタートします。」
殺される…。
「嫌だ…。死にたくない!」
「父は!あなたに殺されたのよ!あなたが…あなたが…死ねば良かったのに…。」
「だからって、人を殺していいことにはならない」
「それは、あなたも同じでしょ」
一緒…なのかな?
僕は一緒と言ってもいいのだろうか?
でも、やっぱり死ぬのは怖い。
それは、千美さんの親父さんだって同じだったはず。
なのに、いま僕は、自分だけ罪から逃れようとしている。
「それとも、自分だけ罪に逃れるつもり?」
「それは…」
「そうはさせない。早くゲームを始めるわよ。」
ここまで来たらするしかない
「はいかいいえで答えて‥。まずは…、あなたは上村真司を殺しましたか?」
「いいえ」
反応なし‥てことは殺してない
「反応なし。じゃあ、次…鉄骨の上で何をしてたんですか?」
「鉄骨の上…あ、思い出した!あの日、鉄骨の上で骨組みのメンバーと地下のメンバーで鉄骨渡りをしてました。鉄骨には電気が通っていて…」
‥ってまた反応なし。
「反応なし。どうやら、嘘はついてないようね。次はセカンドゲームよ」
セカンドゲーム‥。
「セカンドゲームとは何を‥」
「負け組がご対面でカードバトルをする。ただそれだけ。」