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息抜き

――――――戻ってきた時、私が聞いてしまったユナの言葉‥‥

「なんだ‥‥戻ってきたのか‥‥次は、ちゃんと迷わせるか‥」

――――――もしや‥‥ユナがやったのか!

ミヨは、思わずユナを見つめた。



それから場所を移動してミヨとユナは、ミヨの部屋にいた。

「謎の奴に会った?」

ミヨの話を聞いてユナが驚く。ミヨは、頷いた。

「それで‥‥謎の奴は、初恋の人を探してた訳だ?」

「うん、もしかしたら荷物になっているのかもしれない‥‥その初恋の人」

「ミヨにしては冴えてるね」

一言余計だと思ったがミヨは、続けて話した。

「それと‥‥男の子だった‥‥」

「まあ‥‥女の子の前にばかり現れてるからそう考えるのが普通だな」

「声を聞いて確信したの!」

思わずミヨは、身を乗り出す。

「まあまあ‥‥落ち着いて」

とミヨをなだめてからユナは、頬杖をつく。

「それにしても‥‥よく荷物の女の子の所全部回るな‥‥」

「え!今何て?」

ミヨがすごい形相でユナに聞く。

「聞いたところによると、荷物の女の子の所を全部回っている」

「そう‥‥なんだ?」

――――――そこまでして会いたい人なんだろうか?その‥‥






初恋の人に‥‥。




ミヨが黙って俯いているのでユナは、立ってミヨの腕を掴むとどこかへ引っ張って行く。

「え!何?」

ミヨは、驚いて引っ張られるだけだった。



「息抜きにミヨを連れて行ってくれ」

ミヨは、驚いて目を見開いてユナを見た。何故驚くのかと言うとユナがノエルにそれを頼んだからだ。

「どう言う風の吹き回しだ?いつもは、頼んだりして来ないだろ?」

「だって私が君に連れて行かれる訳じゃないからな。じゃっ」

それだけ言ってユナは、どこかに行ってしまった。残されたノエルとミヨは、唖然として立っていたがノエルが先に歩き出す。

「え?ノエル?」

ノエルは、振り返ってミヨを見る。

「行くんだろ?」

「あ‥‥うん!」

ミヨは、ノエルについて行った。



しばらくミヨがノエルについて行くと賑やかな繁華街に出た。

「どこに行くの?」

とミヨが聞くとノエルは、ある店を指差した。

「アクセサリーショップ?」

ミヨとノエルは、アクセサリーショップに入った。

「なんでも好きなものを選んでいいよ」

「え!買ってくれるの?」

ノエルは、微笑んで頷いた。ミヨは、早速店の中を見回した。

それからしばらくしてミヨは、ノエルを呼んだ。

「この青い石の付いたネックレス‥‥」

「待ってて」

ノエルは、青いネックレスを買ってミヨに渡した。

「あ‥‥ありがとう////」

「どういたしまして、さてもう帰ろうか?」

「え?」

ミヨが腕時計を見るともう夕方近く‥‥外も夕日でオレンジ色に染まっていた。

「あんまり楽しかったから時間忘れちゃった」

「そんなに楽しかったなら良かった」

二人は、並んで拠点に帰る所だった。

「また‥‥息抜きに付き合って貰っても‥‥いい?」

「いいよ」

ノエルは、微笑んで言った。



次の日ミヨは、早速青いネックレスをつけた。ノックの音がしてユナが部屋に入って来る。

「あれ?そのネックレスどうしたの?」

ユナは、ネックレスに気づいてミヨに聞いた。

「昨日、ノエルが買ってくれたんだ」

「へぇ‥‥」

ユナは、意味深にニヤリと笑った。それを見てミヨは、首を傾げる。

「何?何なの?」

「別に!そうだ、ミヨまた他の荷物ほったらかしだろ?」

「うっ‥‥」

謎の男に出会ってからもミヨは、もう一度会おうとして他の荷物を配達していなかったのだ。

「今日は、その荷物を配達しなよ」

「でも、もう女の子の荷物を引き受けちゃって‥‥」

とミヨは、言いにくそうに言った。

「じゃあ私が代わりに配達して置くから」

「ええっ!」

「何か問題でも?」

「いえ‥‥お願いします」

ミヨは、ユナに睨まれてどうする事も出来ず配達を頼んだ。






もう一度‥‥会って確かめたい事があったのに―――――――――。






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