表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/17

遭遇


「さあ、行ってみよー」


「おー!」


唯一テンションが低かったのはユナだった。なんでも低血圧だそうで‥‥。


「朝からよくそのテンション‥‥」


「ユナが低過ぎなんだよ!そうだ、仮面さんにはどうしたら会えるんだろう?」


「考えてなかったのかよ!」


隣からノエルの怒声。ユナは、うるさかったのか手で耳を塞いでいる。


「ごめん‥‥まあ、会えたら運がいいって事で‥‥」


「あ‥‥」


声が聞こえて前方を見る。


「あ‥‥」


「運良過ぎだろ‥‥」


さっきの怒りは、とっくに沈んだ。あまりのタイミングで驚きを隠せないらしい。


「仮面さん、初恋の人探してるんでしょ?」


「仮面さん?」


「そりゃ、驚くよな」


「初恋の人探してるんでしょ?私たち運び屋だから協力してあげる!」


仮面に隠れて表情がよく分からないけど、すごく驚いているだろう。


「なぜ突然?」


「だって‥‥あんなに頑張ってるんだよ?仮面さんとしてじゃ‥‥いつ捕まるか分からないし‥‥」


「まさか‥‥」


ユナは、勘付いて目を見開いて私を見た。


「仮面さんを運び屋にしてあげたいと思うの」


「いくらミヨでもそれは‥‥」


ユナは、納得がいかないのか私から目を逸らした。


「ユナも仮面さんと同る‥‥」


同類と言いかけた時、ユナが近くの木を殴った。


「それ以上言う気なら‥‥顎に一回と腹に五回‥‥どっちがいい?」


(し‥‥死の数だ‥‥)


直感的にユナ以外の全員が思った。


「とっともかく‥‥見つけてあげたいのよ‥‥長い想いが通じる所を見てみたいの。それに‥‥」


私は、笑顔で仮面さんを見て言う。


「仮面さんの顔も見てみたいの」


「お前の本命は、後者の方か」


「私、眠いから帰る」


「ええーー!待ってよ、ユナ」


私は、必死でユナを帰すまいと腕をつかむ。


結局、日が落ちるまでずっと続けていた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ