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第2章うみ
渡り廊下から見える桜が青緑のような葉になってきた。
光が差し込む窓から走っている先輩を見て、
昨日のように渡り廊下を歩いて下駄箱に向かう。
「おーい海美」名前を呼ばれて振り向いた。
声の主は紅奈だった。
「まーた先輩見てたでしょ」
そう言われて、否定するより先に目を逸らした。
「見てないよ」
咄嗟に嘘をついた。
「ふーん……」
紅奈はそう言って、私の隣に並んだ。
渡り廊下に、歩く音が2つに増えた。
「よかったら私と一緒に帰らない?」
「いいよ。その気分だったし」
「やったぁついでにどっか寄ってこ!」
電車に揺られていると、
しばらくして、
「ねぇ海美」
何も言わず顔を見た
「私海に行きたいから行かない?」
「……遠くない?」
「まぁまぁ明日休みだし行こうよ」
「……行きますか。」
「海美ありがと。」
お気に入りの場所だからいいや。
そう思いながら、がたん、と揺れに身を任せながらつくまで目を瞑っていた




