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あの日は、私の過ちです  作者: 加藤 すみれ


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3/6

あの日、決意した

私はファミリオン王国、第2王子のシンベルト・ファミリオンだ。私は今日、街の視察を行っている。街は活気と笑顔で溢れてきいる。それと同時に、スラムも広がっている。どうすれば民全員が笑顔になるのだろうか。そんなことを考えながら、酒場でゆっくりしていると、1人の女性が相席した。

―セレン?なぜこんなところに?―

いつもよりおしゃれだが、すぐに分かった。実はセレンのことは、昔から好きだったのだ。最初はとても可愛らしい子だと思っていたが。しっかり者で時には厳しく時には優しい。そんなセレンをいつしか好きになっていた。どうしてセレンがここに?セレンを眺めていると急に、

「もしかして、騎士団の方ですか?」

と聞いてきた。私は急に話しかけられ緊張でジトッとした目で見てしまった。

「そうだが、それがどうかしたのか?」

冷たい言い方になってしまった。あぁ、緊張しすぎて上手く話せる気がしない。そんなことを考えていたらセレンが急に猛スピードで話し始めた。騎士団の人に助けられたことがあるというのだ。

まさか、覚えているとは思わなかった。セレンを助けたのは私だ。5年前、いつものようにセレンを眺めながら訓練していたら、訓練場に空から魔物が現れたのだ。私は急いでセレンの元に駆けつけ魔物を倒した。

まさか、5年も前のことを覚えてくれていたなんて。私は嬉しくなり、セレンと話し込んだ。途中でセレンの酔いが回ってしまったので、近くの宿で休ませることにした。

「よいしょっと。これでいいか。セレンまた明日ね」そう言って去ろうとすると…

セレンに手を握られた。

「まって、一緒寝よう?」

うっすらと目をあけ、寝ぼけている彼女はとても美しかった。私の理性はそこで切れた。彼女と夜を過ごしてしまったのだ。とても幸せだった。だが、目を覚ました時には、彼女はいなかった。私を見て、逃げたのだろう。だが、離すつもりはない。こうなったからには絶対に手に入れてやる。

城へ戻り、わざと視察中に会った女性を探していると言い回った。こうすれば、セレンに僕が忘れることはない、ということを伝えることができるからだ。そして自分の部屋に戻り、今日の準備を終わらせた。セレンと話す時間を作るためだ。だが、彼女は昨日僕と寝たことをなかったことにするようだ。そんなことはさせない。絶対にセレンを手に入れてみせる。


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