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エピローグ
九月二十一日。
その日、書店には、大勢の女性の列が出来ていた。
彼女たちは皆、「週刊アヲゾラ」を手にしている。
ひよりも、その列に交じっていた。
待ちきれず、ページを捲る。
見開きのページには、大作が撮った、スチュワーデス・百合子の写真と見出しが躍っている。
そして──。
──記者・鈴木ひより。
ページの最後に、ひよりの名があった。
あの日、昭和二十六年九月九日、午前零時。時計の針が一時間戻され、四年間のサマータイム制度は幕を閉じた。
だが、ひよりたちのサマータイムは始まったばかりだ。
ラストサマータイム。
それは、ひより達女性にとって、新たな『未来』へ向けて進み出すための、ファーストサマータイムだった──。
<完>