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最終話 首を刈られそうになりました

最終話 首を刈られそうになりました



 要とエスパーダはサイズを黒星に託し、出勤する事にした。黒星も銛の奥さんに会いに行くからと断った。


「そうなると、サイズとアックスが二人きりになる」

と、言うと、あっさり前言撤回して、お断りの電話を入れていた。相手も事情を聞いて納得し、自分も面倒を見ると言い出した。


 要はその提案を受けてもらい、この場所に来てもらおうと言った。黒星が話し合いをすると、快諾してくれた。地図を送っておいたので、たどり着けるだろう。


 兎真のほうはサイズが交渉していたが、今日の夜来る事になった。彼女はかなり過保護で、要と一緒にいるのを気にしているらしい。彼女にもサイズ経由で地図を渡しておいたが、鍵なしで人間を入れないので、帰るまで外に待っててもらうか、小人達に内側から開けてもらうしかないだろう。


 サイズは後者を提案し、彼女とドア越しにかわす合言葉を決めていた。その合言葉は『サイズはめちゃめちゃかわいい』だった。


「お前、自分大好きかよ」


「良いじゃん。要、エスパーダ、いってらっしゃい。みんなで留守番してるよ」


 快く送り出された。二回目となると慣れたものなのか、気丈に振る舞っているだけなのか。でも出掛けるのを見送ってもらうのも悪くない。


 二人はそれぞれ出勤して、仕事をし、何とか残業しないで帰ってきた。


 要は食材の買い出しスーパーに寄ったので、エスパーダが先にやっているはずだ。銛の奥さんと兎真。どんな人だろう。食に貪欲でなければ良いけど。


 要がドアを開けて目に入ってきたのは、スーツ姿で正座をさせられ、首元に日本刀を突き付けられているエスパーダだった。


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