大魔導士カジュー、出産に立ち会う
私は大魔導士のカジュー。
今は最愛の人であるコンラ様と静かに暮らしている。
そして何と、コンラ様が私との子を身籠って下さった。
毎晩、頑張った甲斐があった。
コホン。
それから月日は流れ、遂に出産の日を迎えた。
「カジュー、そばにいておくれ」
目をウルウルさせているコンラ様に言われた。
美しい。これほど美しいコンラ様を見るのは、初めてだ。
あ、いや、決して今までが美しくなかったという意味ではないです、落ち着いて下さい、コンラ様。
「うーん」
コンラ様が苦しむお姿は見ているのが辛い。
しかし、コンラ様は私のてをしっかり握っているので、私は逃げ出す事ができない。
あ、いや、そのですね、決して立ち会うのが嫌だとか、そういう事ではなくてですね、コンラ様……。
「ぐううう!」
コンラ様の苦しみ方が尋常ではない。
「やはり、医者を呼びましょう、コンラ様」
「ならぬ、カジュー! それはならぬぞ!」
コンラ様は苦悶の表情のまま、私に仰った。
「うぐおおお!」
コンラ様が絶叫した。
「コンラ様!」
私は思わずコンラ様の手を握り締めた。
「ゴボオオオッ!」
そして遂にコンラ様は、出産を終えた。
医者を呼ばないはずだ。
「可愛いわが子よ」
コンラ様はご自分の口から生まれた私達の子供を、愛おしそうに見つめた。
そんなところだけ、母親の悪魔コツリと同じとは……。