28/52
コンラの朝食
コンラはその昔、魔王と呼ばれた大魔法使いです。でも決して焼酎ではありません。
ましてや、杉田○おるではありません。もちろん、「格付け」にも出ていません。
今日は恋人のカジューが仕事で一日不在です。
コンラはゆっくりと目覚め、遅めの朝食をオープンテラスで摂ります。
もちろん、優しいカジューが早起きして作ってくれたものです。
「おいしいわ、カジュー」
ツンデレなコンラは、カジューに面と向かってお礼を言ったりしません。
もちろん、料理を誉めるなんて絶対にしません。
ガリッ。
不吉な音がしました。
コンラが口の中から取り出したのは、小石でした。
庭で作っている野菜を収穫した時に紛れ込んだのでしょう。
コンラはニコッとしました。
「カジュー」
とても嬉しそうです。
「帰ったら、お仕置きね」
指先から、ちょっとした家が全焼しそうな炎を出してみせるコンラでした。