番外編 私が美少女戦士ユーマなのよん!
私はユーマ。史上最強の女子高生よん。
実は私は本当はまゆみって言うのよん。
日本国籍なのねん。でも、ハーフだから、金髪で青い目なのよん。
何故か異世界に召喚されたのねん。で、戦士になったのよん。
私は戦うのが好きなのよん。
私を召喚したのは、魔王コンラ様。
この人、もの凄い美人なのねん。
しかも、私にはない色気を持っているのよん。羨ましいわん。
それから、コンラ様の生き別れの妹の樹里様を探すように言われたのねん。
私は樹里様を探す旅に出たのねん。
でも、私は真面目に探す気なんかなかったのねん。
コンラ様に授かった力を試すために、私はいろいろな連中とファイトしたのねん。
みんな弱過ぎて話にならなかったのよん。
そしたら、嬉しい事に、樹里様の居場所を知っている男に出会ったのよん。
「お前、確かに強いな。でもな、もっと強い奴がいる」
「誰よん? もしかして、矢田通だったら戦わないわん」
私が冗談を言ったら、そいつは首を横に振って、
「違うぜ。相手は御徒町樹里っていう、可愛い子だ。多分、お前なんかよりずっと可愛いぜ」
と言ったのねん。
憎らしいので、ボコッたわん。
私より可愛い? 私より強い?
許せないわん。強いのはともかく、可愛いのは絶対許せないのよん。
コンラ様の命令と、私の目的が一致したのねん。
私はすぐに樹里様がいるという迷いの森に行ったのよん。
「樹里様はいますか?」
私は森の外から中に呼びかけたのねん。すると、
「いらっしゃいませ」
といきなり後ろから樹里様が現れたのよん。
「び、びっくりしたあ!」
私はちびってしまいそうだったわん。
替えのおパンツ持ってないから困るのよん。
確かに可愛いけど、私ほどではないわん。
「何でしょうか?」
樹里様はニコニコして尋ねて来たわん。
「私は貴女を探していましたわん。勝負して下さいよん」
きっと断わられるわん。そしたら、いっぱい悪口言って、挑発してあげるわよん。
「いいですよ」
あっさり承諾されて、ずっこけたのねん。
「では行くのねん」
「いつでもどうぞ」
樹里様は、全然戦闘態勢ではないように見えたのねん。
私は一秒でケリを着けるつもりで突進したのよん。
「ゲッ」
でも、確かに一秒でケリは着いたけど、負けたのは私だったのねん。
「参りましたわん」
「ありがとうございました」
樹里様はニコニコしたまま、迷いの森に帰って行ったのねん。
私は戦いに負けて、可愛さでも負けた気がしたわん。
そして、樹里様が見つかったので、コンラ様にお知らせに行こうとしたのねん。
でも何故か、私はコンラ様のところに行けなくなってしまったのよん。
コンラ様のいるお城がどこだかわからなくなったのねん。
私がおバカだからじゃないわん。
何者かが、コンラ様の気を封じ込めたのねん。
何が起こったか、私にはわからないのよん。
でも、必ずコンラ様を見つけ出すわん。
早くしないと、本当に樹里様の居場所を忘れちゃうからよん。