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勇者初恋の狂気乙女vs魔王ちゃん現代リベンジ!!  作者: 幻想卿ユバール
第一章
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【人なんて大っ嫌い:part1】

傘をさして今日もバイト先へ行く。

雨がポツポツとふって、傘に音を与える。

私の名は魔城真桜、作者によってよく名前がコロコロ変わる。

プロットくらいしっかり練ってほしいものね。

雨の音を聴くと私は癒される、雨の日が一番私の心を癒してくれる。

そう、嫌な過去も。

『この絵はなに?』

『ぐちゃぐちゃになった雀』

幼稚園の頃から周りからおかしな子と言うイメージを持っていた子がたくさんいた。

『真桜ちゃん、どうして相手の顔をこんなになるまでやったの!?』

『イジメられている子を助けられない無能な先生よりもよっぽどマシだと思いますが』

小学校の頃、イジメられていた子を助けるため一人の顔をぐちゃぐちゃに、もう一人の脚を骨折させ、もう一人の手を2度と戻らないような形にした。

子役の顔を傷つけ、陸上と画家という夢を持った可愛い女どもだったが。

心がブッサイクだったから、まあ・・・仕方がないよね。

『ゴホッ・・・』

『本当ならその汚いブツ蹴り潰してあげてもよかったのよ、あなたみたいな命知らずが女の皮をかぶった血に飢えた獣にレイプなんかしようとして生きて帰れる方が羨ましいわ』

中学校の頃、私をよく思ってない人がたくさんいて。

女からはイジメを受けてはやり返し、男から寄って来て体が目当てなら殴り倒す。

複数人でやって来た時も、ふいうちされた時も、私はただ勝った。

そのたびに心に穴が空いた、人に裏切られる度に、私の心は死んでいく。

きっと、高校に入ってもそれは同じだろうと思っていたが。

『一人でなにしてるの?』

優しく、さわやかな青年がいた。

今までたくさんの人を見て来た私にはわかった。

この人は、本当にやさしい人だと。

屋上で一人でごはんを食べていた私にとってきっと、一番優しい人なんだろうと。

クラスでもみんなのまとめ役、ムードメーカー、友達もたくさんいて私とは違う。

けれども彼は私を選んだ。

なんとなく、本気っぽいから私は彼に付き合うことにした。

趣味がバイオレンスなことも打ち明けた。

彼は『君の好きなモノを否定しない』と言った。

今まで人をたくさん傷つけたこともあると言った。

彼は『悪い人の為に自分の名を下げてまで戦ったんでしょ?』と言った。

世の中いっぱい悪い人ばかりだと思っていた。

こんな心が荒れている私にも癒しになってくれる人がいた。

私は嬉しくて嬉しくて高校生活がとても楽しかった。

卒業の日、私は彼の自宅に招かれた。

広い家で、なんて豪邸なんだろうと思った。

私は彼から頂いたココアを飲んだら、少し眠くなった。

今まで疲れてたからだろうか、私はゆっくりと眼を閉じた。

『気が付いた?』

彼の声が聞こえる。

眼を開けるとそこには。

『お は よ う』

知らない男たちがたくさんいた。

彼はずっと後ろで下着だけになって、ベッドに縛り付けられ猿轡をされた私を見ていた。

そして、今まで見たこともない、汚い笑顔でこちらに言葉をかけた。

『いや~苦労したわ~・・・お前さ、小学校の頃さ、俺の大好きなみゆたん傷つけたっしょ?あん時から長い長い年月を重ねて殺意も殺してずっとお前の復讐のこと考えてたわけ、善行積んだのはなぁ、いざって時ボロが出ない為、将来的に疑われない為、お前の様に人の眼を見て判断する奴に悟られない為だッ!』

嘘だ、私の初めて信じられる人がこんな腐れ外道だなんて。

『だいたい気持ち悪いんだよ、グロ好きとか、正義ぶって自分に酔って喧嘩しちゃったりしてさ、お前さ、自分が異常な人間だってわかんない?わかるわけないか、俺が本気でお前のこと好きだって思うかよ・・・そんなわけねぇだろバァァァカッ!』

その日、血に濡れた豪邸があったという。

幸いそこにいた人たちはみんな生きていたが。

ただ、被害者は【なにもわかりません】と答えていた。

私は、いつしか人の関りを絶った。

この雨が降る度に私はその過去のことを忘れている。

「けど、何で思い出したんだろう・・・わかんないな」

雨が降る日、私はバイト先に向かう。

今日も私は一人だ、誰も信じない。

家に帰っても私は一人・・・。

「おかえりなさーい!!魔城さーん!」

「・・・ただいま」

この魔王を除いて・・・。

ある日、私の大切なレポートを消してくれたポンコツクソ魔王。

名前はティア・ホロボロスと言うらしい。

お礼にボッコボコにしてあげたら、家事でもなんでもやると言うので仕方がないから居候させてあげることにした。

結構便利だからまあいいけど。

「夜ごはんなに?」

「今日はカレーだよ!」

「無難だけどおいしいわよね」

「そうそう無難だけど庶民の味方、それがカレー」

私はすぐに玄関に上がり、ちゃぶ台のある部屋に移動する。

そこに座って夕ご飯を待つことにした。

「お待たせしましたー!カレー・・・じゃなくて私の魔王ちゃんドロップキックを食らいやがれェェーッ!みたか!これがパクリ元にはできない人間の両足をつかったダイナミックドロップキックを!邪神ちゃ〇とは違うのだよ邪神ちゃんとは!!無駄な回想とギャグマンガにあるまじきシリアス挟みやがって!!そんなお前を倒して最終回にしてやる!&前話宇宙のかなたにまでフッ飛ばされた恨みダァァー!」

ドンガラガッシャァァァーン!!

私は彼女のクソ長いセリフをすべて聞いて、サラリと避ける。

彼女は足を思いっきり床に突き刺してしまった。

「・・・あれ、ちょっと、うごけん・・・たす」

「助けてほしいの?助けてもいいけど、貴方・・・助けてほしい人にむかってなにした?」

私は恐怖で背筋が凍り付くような眼で魔王をにらみつける。

「エットその・・・カレーを用意させていただきました」

つまらない嘘をつく彼女に私は冷たくこういう

「ふーん、じゃあいただこうかしら」

「えっ・・・なにを?」

袖からシュッと取り出した、とても長いナイフと短いナイフを取り出して。

「魔王ちゃんカレー・・・いただきます」

「ちが・・・ちがーう私はカレーじゃ」

グチャ!ズシャァァ!

「ウゴォォォォ!!」

指を切り落とし、眼を刺して、次は耳をそぎ落とす。

四股をなくして、綺麗な胃腸、肝臓、肺、盲腸次から次へと臓器を綺麗に取り出す。

その度に息のある彼女に私は臓器を見せつける。

そして、最後は・・・。

「や・・・め・・・・」

「心臓・・・ごちそうさま」

グチャアァァアッ!!

心臓を鷲摑みにして取り出しておしまい。

壊れちゃった魔王ちゃんたけど、大丈夫。

すぐに全部元通りになるから。

生きている人を殺すことはぜったいにできないと諦めたけど。

まさか、こんな形で夢が叶うなんて思わなかった。

不死身の魔王ならなにしても、死なないし、私の命を奪うのならなおさら。

悪いことするやつにお仕置きをするとは当然。

彼女が私の命を奪わなくなるまで永遠にこのお仕置きは続く。

再生するまで魔王が作ったカレーを食べていた。

なんだかんだ言いながらアイツのごはんは美味い。

「・・・私を殺しに来ないなら完璧なんだけど」

完食し、皿を片付けて思ったことがある。

鍋を開け見てると、そこにはかなりの量があった。

「・・・これ二人で消費できるほどじゃないわね・・・なんでこんな作ったのよ」

こんな無駄に量だけモノを言わせるなんて後でまたお仕置き追加かしら。

しかし、私は一瞬にしてお仕置きしなくてもいい方法を思いついた。

「・・・あ、そうだ」

ちょっと外に出て、私はお隣のドアをコンコンと叩いた。

するとそのドアから黒い髪の毛に前髪が赤い人が現れて来た。

「ッ!?姐さん!?」

「どうも、変な人」

彼の名前は勇者アダレット、私のことが好きな変な人。

この世界に異世界から来た人が3人くらいいる。


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