【第一回目から魔王倒されるってマ?:part2】
カオスな一話をお送りしてしまいまことに申し訳ございません。
ここからはきちんとなぜこうなったのか話していきます。
というわけでいつもの。
~だいたい数分前~
俺の名前は勇者アダレット。
異世界を救った後、コンビニのアルバイトで現代で過ごすことになる。
そのわけを話すととても長いので今は興味ないことにしといてくれ。
毎晩、バイト終わりには料理もろくに作れないのでカップ麺暮らしを強いられている。
赤いきのこときつねの里、五分でできるのにこの5分が長く感じるのはなぜだろう。
時間って退屈だと数億年単位に感じるのに、楽しいとあっという間だ。
こう、楽しい5分はなにかないだろうか・・・。
「・・・そうだ、佐々木」
「鈴木です」
鈴木、彼は鈴木健太郎。
この勇者アダレットを拾ってくれたやさしい金髪日本人である。
チャラそうなわしゃわしゃとした金髪とイケメン顔が女をひきつけるが。
キャラTシャツとダメージジーンズとわりとファッションはなんとも言えない。
「勇者君さあ・・・そろそろボクの名前覚えてよね、ボクは鈴木健太郎」
「それさっき読者に言ったから安心してくれ」
「え、読者に言うと時だけまともになるのずるくない?それなんていう補正?サンズ?」
「サンズに謝れ」
佐々木はとても優しく、面白いやつだ。
反応も喜怒哀楽がクソほどしっかりしていて俺のような常に覇気のない感じとは違う。
「今しれっと佐々木って言ったなコイツ」
「なんで俺の心の中を読んでいるんだ、教えはどうなってんだ、教えは」
クソ、人の心の中を読みやがって・・・アホそうな面してただものではない。
こいつはこのメタフィクションの世界を完全にわかっている。
「・・・あ、そういうや当初の目的を忘れていた」
「マジで、最初の呼び声からもう700文字くらい進んでっけど」
いつも通りのやりとりを読者に伝えるためにこんなに使わなきゃいけないとかアホか。
鈴木ですら唖然としているぞ。
「なんかもう終わりそうだから次回でいいかな」
「おいおい、そりゃないだろ、ワンピー〇じゃないんだから引き伸ばしに命かけるなよ」
「天下の〇ンピースとこのクソギャグ小説を一緒にするな」
まずい、本題に入らずについに800文字に入ろうとしている。
このままでは本当に終わってしまう。
「よし、佐々木」
「鈴木です」
「お前、このカップ麺できるまで退屈だからなんか知識披露して」
「いいだろう、すでに5分くらい話している気がするけど」
くだらない茶番を終えてようやく本題に入れるぞ・・・。
もう読者見飽きてんじゃないだろうか・・・。
「カヤネズミとはッ!ネズミ科カヤネズミ属に属する小型のネズミの一種である!全長はなんと5.9㎝、青森、秋田、岩手などに生息していて畑の近くに丸っこい巣を作って暮らしているんだな、畑の近くにいたことからこいつらが畑を荒らしているんじゃね?と思うかもしれないが、フンなどを調べてみたところ稲をほとんど食べず、雑草なんかを主食としているらしいぞ、ちなみに体が1分間に600回も振動しているのは、血液の速さが尋常ではないからだ、バッタやイナゴを食って野生で生活しているのにドブネズミと同格に見られているカヤネズミのこと・・・たまにでいいからねぎらってやってください」
「・・・相変わらず、変なことに詳しいなお前」
鈴木健太郎、彼の中には無駄にいろんなことの知識が入っている。
それが役に立つかたたないかは聞いた本人次第です。