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引っ越した町は悪に満ちている  作者: まなた
瑛人編
98/178

よかった

「お兄ちゃん」


「大丈夫よ、沙夜、傷はそこまで深くないって」


「いったい誰がお兄ちゃんをこんな目に…許さない」


「落ち着いて、もう大丈夫だから」


「何が大丈夫なのよ」


お母さんは新聞を手渡す。


【高校生通り魔事件、犯人と思われる女性が首を切断されて発見】


「ちょ、ちょっとこれって」


「そうみたい、またあの連続殺人事件みたい」


「でもさ、なんでお兄ちゃんを刺したってわかったのかしら」


「確かにね。警察が発表したらしいけど、記事には詳しく書いてないわ」


「でも、こう言ってはなんだけど、よかった。これでお兄ちゃんが危険な目に合うことはなくなったんだもんね」


「人が亡くなってよかったって言うのも複雑だけどね」


「うっ」


「あ、お兄ちゃんが目を覚ますよ」


「お母さん、看護師さん呼んでくるわ」


僕はゆっくりと目を開けた。

生きてたのか。


「お兄ちゃん!!」


「さ…よ」

大粒の涙を流しながら沙夜が僕の顔を覗き込む。


「よかった、よかったよぉ」


「…さ…よ。ごめんな、退院祝い」


「もう、そんなのいいの。お兄ちゃんが無事なら」


「沙夜、ありがとうな」


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