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死神からの電話
僕はこれからどうすればいい…
北條美咲は死んだ。
しかしそのあとにメールがきた。
誰がメールを送ったんだ。
誰が美咲を天井から落としたのか。
誰だ、誰だ。
毎日僕はこんなことを考えている。
あれからどのくらいの日付がたったのだろう。
そんな時だ、僕の耳元で誰かがささやく
「もう、貴方は犯人が誰かわかっているのでしょう?」
振り返っても誰もいない。
「わかってない、僕は犯人なんて知らない」
僕は念仏のように繰り返す。
北條美咲のノートにヒントは書いてあるはずだ、だけど僕はそれが怖くて開けない。
電話がいきなり鳴った。
僕はびくりと思わず携帯電話を手に取った。
非通知だ。
「こんにちは、瑛人君、犯人捜しはおしまいかい?」
ボイスチェンジャーなのか声が機械音声のようだ。
「誰だ、お前は」
「私は君がずっと探している死神だよ、さぁどうする、そうだ、今度は公園に行くといい。公園は気持ちがいいよ」
ブツッと電話は切れる。
公園…まさかまた誰かが…
沙夜…
僕は気づいたら公園めがけて走っていた。