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恐怖
これで、犯人に続く道が途絶えてしまったか…
そして、お兄ちゃんは社会との関わりを遮断してしまった。
お兄ちゃんは独り言をぶつぶつと言っている。
さてとこれからどうしようか。
私はお兄ちゃんの部屋をみる。
ご飯は置いておくか。
私は一人で学校に行くことにした。
さて、どう動くのかしら。
犯人…
ふと後ろを振り向いて私はぎょっとした。
「先に行くなよ、沙夜」
「だ、大丈夫なの?お兄ちゃん」
「何が?」
記憶がなくなってる?
「今日、一緒にファーストフード店でも行こうよ、沙夜」
「うん、いいよ。校門前で待ってるよ」
何だ?何を考えているの?
そのあと、日常会話をしながら学校に行った。
ここまで普通だと逆に怖いわね。
「じゃあ、またあとでな」
「うん」
私はにこりと笑う。
まったく、やり過ぎよ…
不気味…本当に不気味
お兄ちゃんは何を考えているの?わからない?
もしかして私を殺す?
怖い、わからない、怖いよ
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