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引っ越した町は悪に満ちている  作者: まなた
瑛人編
35/178

犯人は嘲笑う

「ちょっとお兄ちゃん、北條さんの家知ってるの?」


「そうだった、知らない、メールで聞いてみよう」


しかし、返信は返ってこない。


「くそう!返信が来ないよ」


「こうなったら、明日を待つしかないの?」


「いや、それだと美咲さんが殺される可能性だってある」


「あの刑事は?」


プルルルル、僕の携帯が鳴る


「おう、ワンコールで出るとはびっくりだぜ」


「安田刑事、大変です」


「なんだよ!今度は、妹の同級生が犯人を見つけたって、明日直接会うってメールがさっき来たんですよ」


「なんだって?その子の名前とかわかるか?」


「北條…北條美咲さんです。こないだ殺された北條君の妹です」


「はぁ、何てこった」

電話越しに落胆の声が聞こえるのがわかった。


「もしもし?どうしたんです」


「お前さんが見つけた指。北條美咲さんのもんだよ」


「えっ」

僕は携帯を落としそうになった。


「一応、兄貴が殺されたときに彼女の指紋もとっていたから間違いねぇ」


「そんな、嘘ですよね、じゃあ僕がメールでやり取りしてたのは…」


「犯人だろうなぁ」


「今、俺は北條の家に向かってる、お前らは家に戻れ」


「僕たちもそっちに向かいます」


「ダメだ、ここから先は警察の仕事だ、とりあえず、お前さんとやり取りしてた携帯でも見つかればいいが…帰りにそっちに寄る。メールのやり取りを見せてくれ」


電話は切れた。僕はボーゼンと立ち尽くした。


「お兄ちゃん?」


「僕が見つけた指…美咲さんのものだって」


「えっ」

沙夜は言葉を失う。


「じゃあ、昨日のメールは誰よ」


「犯人だよ、僕たちを嘲笑ってるだ」


「やっぱり犯人は北條兄なんじゃない」


「なんだか、そんな気がしてきたよ」


「とりあえず家に戻ろう」


美咲ちゃんはもう殺されたのだろうか?しかしなぜ指だけ?

どうか生きていて欲しい…


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