混乱
家に帰ってから僕らは盗聴器や隠しカメラを探し回った。
「やっぱりないよな」
「でも、こういうのって素人には見つかられないんじゃない?」
「それよりもあの人なんで殺されたんだ」
「やっぱり、事件に近づいたから…私たちも殺されるのかな」
「もう、この事件に関わるのは止めよう、今ならまだ間に合うかもしれない」
「間に合うってなにが」
「呪いだよ、今なら呪いから逃れられるかもしれない」
「お兄ちゃん、変だよ。呪いってどうしたのよ」
「この町の呪い、一緒にみただろ、あれだよ。あの呪いのせいなんだよ」
「しっかりしてよ、呪いじゃない、殺人事件だよ」
「でも、なんの手がかりもないんだ。こんなに沢山死んでるのに警察は捕まえられないんだぞ、だから犯人なんて存在しないんだよ」
「お、お兄ちゃん」
沙夜は後ろに下がる。
「とにかく呪いから逃れる方法はこの事件に関わらないことだよ、いいか沙夜、絶対にこの事件に関わるな」
「わかったよ、お兄ちゃん、お兄ちゃんもお母さんみたいになっちゃうの?」
沙夜は自分の部屋に行く。
「でも…もう手遅れだよ…」
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