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引っ越した町は悪に満ちている  作者: まなた
瑛人編
24/178

約束

「最近お兄ちゃん、事件のこと話さなくなったね」


「えっ、そうか?沙夜も話してない気がするけど」


沙夜は箸を置いた。


「私は諦めてないよ。犯人は絶対にみつける。お兄ちゃんはもう諦めたの?」

僕は沙夜の強気な声に思わずびっくりしたが

「僕だって諦めてないよ、なんとか証拠をみつけて犯人を捕まえたい、でも手がかりもない」


「お兄ちゃん、北條美咲に会ったでしょう」


「えっ、何でそれを」


「私も事件を追ってたから、北條美咲を捕まえたらお兄ちゃんに話したって言ってた。なんで黙ってたの」


「ごめん、でもこの事件に関わってる人がどんどん殺されていくから、沙夜がもしそんなことになったらと思って…」


「そう、でも大丈夫」

沙夜の両手が僕の頬に触れる。


「私は死なない、お兄ちゃんを残して絶対に死なないから、だから隠し事はやめて、私にもノートを見せて」


「わかった、ごめん。沙夜」

僕はカバンからノートを出した。


「これが北條美咲のお兄さんのノートか、今日帰ったら読むね」


「ああ」


「さっ、学校行こう」


「う、うん」


沙夜はくるりと振り返る。


「お兄ちゃん、さっきの約束…忘れないでね」


僕は沙夜に壊れた母の顔がダブって見えた。


もしかしたら沙夜も壊れているのか?

いや、もしかしたら壊れてるのは僕の方なのか?


「早く、遅刻しちゃうよ」


僕は黙って沙夜に付いていく。







お読みいただいてありがとうございます。ブックマークや、評価いただけるとうれしいです。

ミステリアスになってきたかなと思いますがどうですかね

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